内部淘汰と外部淘汰
これについては様々な説明をしてきたが 説明する側としてもなかなか明確に言えていないと感じる。 そこで、普段ことばで言っているが書くとマズいかなと思っていることを書いてみる。 外部淘汰とはそのまま自然淘汰と考…
かたちか情報か・蛇足
養老孟司は、個体発生とは進化を行なっているのだといった。 多細胞生物、特に細胞ごとに機能分化が進んだ生きものは 子孫を作るのに単純な「分裂」を行なわない。 その理由としてかかるエネルギーの問題を上げていた。 要するに、詳…
とはいうものの
先日の「もう少し・かたちか情報か?」では遺伝子とゲノムの概念的な違いを論じた。 でも、「こう考えたらこうなった」くらいの意味に過ぎないのはお分かりいただけるだろう。 先の文章は、ゲノムの扱い方があまりに乱暴…
かたちか情報か、それとも他の何かか?
ゲノムの変化を考えると普通に感じることですが、 変化の「変わり目」ってところが不思議な思いがします。 それは普通に発生や遺伝を考えても同じことですが、 ゲノムに変異が入った時に、そのゲノムが最初に出会う環境…
あらためて・かたちか情報か?
私は「砂時計」ではなく「壷」モデルを提唱している。 卵から卵への発生過程を砂時計風に見立てるのではなく、 咽頭胚から咽頭胚への発生過程を壷型に見立てて考えようということである。 この根拠は、発生学的見地から…
おまけで・かたちか情報か?
「多重の拘束が一挙に同時に出現」するのであれば、既に もし、時間差があると、「他の代謝経路を止めること」とはならず、「かたちの共通さを保存する」必然性は薄まるからです。クエン酸回路の構成要素が二重三重の経路や回路に重複し…
記載型の学問・その後
以前に記載型の学問について書きました(https://hashimochi.com/archives/5123)。 先日、宮田先生から私のイメージとは正反対の話をされました。 宮田先生曰く、「分子生物学は記載型の学問だか…
もう少し・かたちか情報か?
ご無沙汰しております。 先日のいまいさんからのコメントをきっかけに少し考えているのですが、 (https://hashimochi.com/archives/6253/comment-page-1#comment-221…
しつこく・かたちか情報か?
クエン酸回路(いや、何でも良いのだが、例としてあげると)はすべての細胞で共通である。 これこそ理屈だけいえば変異を受けても一向に構わない。 クエン酸回路の普遍性をもって「すべての生物が同一祖先から発生してい…
再び・かたちか情報か?
複雑な個体発生を行なうための情報が、 その複雑なハードを作ったがゆえにその構造からの拘束を受け、 拘束を受けた「ソフト」が機能しうるという制約によって 次に作られる構造にも制約が入り込むというゲノムの入れ子構造の話をした…
新・かたちか情報か?
さて、発生の設計図としてのゲノムの情報はその通りで構わないと思います。 今回は少し見方を変えて考えてみましょう。 まず、単細胞生物のゲノムの場合には、 細胞複製とともにゲノムの複製も起こるということですから…
続・かたちか情報か?
ゲノムがかたちでも情報でもどっちでも良い!って方が大勢でしょうが、 まあ、もう少し考えさせて下さい。 たとえば家を造るときの設計図を想像します。 基礎を作るとき、柱を立てる時に屋根をかけるとき、 その都度そ…
かたちか情報か?
ゲノムは情報だとする人が大勢を占めているだろう。 だからここを出発点として考えてみる。 ゲノムということばを考えるときにトートロジーに陥ることがある。 ゲノムを説明するのにゲノムの概念を用いてしまうというこ…
地獄絵
小さい頃に地獄絵を見た。 なんとも恐ろしいものだった。 その恐ろしさがどこにあるのか考えると、 針の山や血の池などの恐ろしさではなく 逃げ道のなさだったように思う。 様々な拷問を受け、体が八つ裂きになったあとに、 また元…
理
「理科離れとは論理離れである」と私は思っています。 論理や理屈といえば敬遠されがちなのでしょうが、 論理的にものを考えることの楽しさを子供たちが(子供に限らずですが)知ることから 理科への興味が湧くのだろう…
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