淘汰圧は何にかかる?5
ちょっと、あやしい前提の上に不確かな仮定をいくつも置いたので 眉につばをつけたくなった方も多いとは思うが、 本題はそこではないのでもう少し我慢していただきたい。 いまは「神経堤細胞の確立に細胞周期の維持が必須である」と仮…
淘汰圧は何にかかる?4
で、脊椎動物である。 脊椎動物において「砂時計のくびれ」が作られる淘汰圧はどこにあるのだろうか? 咽頭胚は頭部形成がまさに完了した時期の胚である。 脊椎動物の脊椎動物たる所以は頭部構造を持つことにあり、 頭部構造は神経堤…
淘汰圧は何にかかる?3
かなり横道にそれてしまった。 本題の「淘汰圧は現象にかかる」である。 まあ、上に挙げた「原腸形成過程による差異の吸収」も、 これがなくては脊椎動物が生じないという意味においては 淘汰圧が強烈にかかっている現象であると思う…
淘汰圧は何にかかる?2
たとえば卵の大きさやその後の発生過程は種によってかなり変わっている。 それは卵形成過程に変異が入ることをある程度許容されたからなのだろう。 脊椎動物の初期発生過程を「咽頭胚を形づくる過程」を考えれば、 形づくりの行程は卵…
淘汰圧は何にかかる?1
この質問に明確に答えられることはできないだろう。 それは、どのレベルの進化を考えるかに依ると思うからだ。 ただ、個体発生の段階でかかる内部淘汰に関しては 「淘汰圧は現象にかかる」といえるのではないかと考えている。 &nb…
続々・ニッチ?
ニッチの議論に違和感を覚える私の性癖が何に由来するのか? たぶんそれはカエルやイモリの発生を受精卵から見ていることかなと思う。 ツメガエルは一度に何千個もの卵を産み、 人工授精すればほぼ100%の受精率で発生が始まる。 …
続・ニッチ?
同じ動物門の中にいる生きもの同士は相同なゲノム体系を共有する親戚であり、 他の動物門とはまったく異なる体系を持っていると考えている。 ただし、カンブリア爆発以前に成立した「モノ」は共有しているため ところどころで同じメカ…
ニッチ?
内部淘汰の問題については何度となく書いてきたから このHP内で「内部淘汰」をキーワード検索して頂きたい。 そうすれば橋本の書いた複数のブログ記事に出会い、 その中では「内部淘汰」と言う概念を橋本がどのように考えているのか…
脊椎動物の発生はどのように共通なのか?
先月から今月の頭にかけていろいろと研究者を回っては議論をしてきました。 首都大学で福田公子(トリ)西駕秀俊・高鳥直士(ホヤ)、 基生研で藤森俊彦(哺乳類)、理研CDBでは相澤慎一(哺乳類・爬虫類)、 川崎医療福祉大で竹内…
琉球に行ってきます
いまから沖縄です。 カエルの専門家にカエルの事を伺いにいってきます。 人は私の事をカエルに詳しいと誤解されていますが、 カエルの事などほとんど知らないのです。 で、最近提案している両生類の原腸形成モデルから 羊膜類はこん…
新しいモデル
論文が公表され、報道もなされてそれなりに受け入れられたのかもしれないのだが、 このモデルが本当に受け入れられるときは教科書の記載が変わる日かなと思う。 そしてこれが一番難しい。 たとえば日本国内で受け入れられても諸外国で…
動き始めたかも?
両生類の原腸形成を説明するモデルが完成し論文も受理されました。 「わかった、わかった、シュペーマンは間違えていた! はいはい、それでお前は何がしたいんだ」などと このモデルは「現状否定」だと受け取られる傾向が高いのですが…
イベリアトゲイモリ
「イベリアトゲイモリの会」という集まりへの参加で鳥取に来ています。 なかなか意義深いとは思うものの、 個人的にどれだけ利用できるのかについてはちょっと考えないとわかりません。 性成熟までに6ヶ月とか8ヶ月とかで遺伝学もで…
論文の書き方
論文の表現にはいつも苦労する。 苦労と言ってももしかしたら普通の研究者の苦労とは違うかもしれない。 例えれば、推理小説の「プロット」のように、 どういう筋書きで書くのが最も驚きがあるかを考えるのだ。 これに関しては何度か…
鹿児島にいってきます
今日と明日,鹿児島に行ってきます。 鹿児島大学の坂井さんに研究の話を聞いてもらうためです。 坂井さんは、現象の話が真っ当にできる今となっては数少ない研究者だと思ってます。 で、私の妄想をお話しして批判してもらおうってこと…
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