勉強とは

勉強とは「学ぶこと」と辞書にある。額面的にはそれで構わないのだが、では同じことを学ぶときにすべて「勉強」と表して良いのだろうか?私の、あくまでも個人的な、定義からすると、勉強とは「苦しんで学ぶこと」だ。もっと言えば「苦し…

形態アトラクタ

もう三十年近く以前、脊椎動物の咽頭胚の構造を倉谷さんが「形態アトラクタ」と呼んでいました。今でいう「発生の砂時計モデル」のボトルネックの部分のように、形づくりの過程でどうしてもこの形態に吸い寄せられる、この形態を通らない…

オーガナイザーの本

両生類の原腸形成運動について新しい説明が必要だと言い続けている。両生類を中央に据えることによって原策動物から脊椎動物羊膜類まですべての原腸形成が統一的に説明できると考えている。この考えは、今のところ橋本の脳の中にしかない…

刷り込み

赤ちゃんの脳には大人の1億倍以上の神経ネットワークがあると書いた。そして、その神経ネットワークは、すべての能力を潜在しているものであり、発育と共に不要なネットワークが消失していくのかもしれないという議論をした。言語で例え…

東名高速での事故について思うこと

東名高速で対向車線から車が飛んできて バスにぶつかった事故にはかなり驚きましたね。 新聞とかによると、 この事故の問題は「高速道路の分離帯の構造」であるという議論がなされている反面、 「スピードを出し過ぎたクルマが悪い。…

8月20日は

ゲノムと進化について考える会を催そうと考えています。 いまゲノムをどう考えているかとふと想いをはせると、 たぶん遺伝子が少しずつ変化して、それが小さな変異に結びつき、 そこから時間をかけて大きな変化へとつながるような流れ…

理解とは・説明とは

昨日のいまいさんのコメントに関して思った事を書きます。 きわめて個人的な偏見がてんこもりの「私見」です。   言葉に頼り過ぎるあまり、 あるいは論理的に説明しなければという使命感なのか、 大人が頑張って理屈を話…

ゲノムを理解する事とは

ゲノムを理解する事とはどういう事なのだろう? あるいは、どのなったらゲノムを理解したとする事ができるのだろう? ゲノムをゲノムたるものとする本質はゲノムに潜在する「かたち」であろう。 そのかたちをどのように理解するのかと…

情報がいつ生じたのか?

表題は西川先生がよく口にされる疑問だ。 これについて個人的にはまったくしっくり来ない。 物理現象だけだったところに情報という「モノ」が生じた、 これがなぜ?どのように?生じたのか?という疑問だろう。   ただの…

絶対的な意味とは

意味とは原則的に相対的でなければあり得ないと考えている。 では、定義のような絶対的な意味は存在しうるのか?   まず、意味付けするにはそのものを切り出さなければならない。 ある物事を切り出すことも人間の脳の大き…

ハッピーマンデー

体育の日ですね。 私にとって体育の日は10月10日です。 いつから体育の日が動き始めたのだろう?   祝日が土曜日に重なって休みが消えることを問題視した国会が、 動かせる祝日を動かして「○月の第×月曜」として連…

相似と普遍性

系統的にその起源を同じとしない、 しかし形やはたらきが非常に似ている構造を相似と呼ぶ。 この相似構造をつくるのに働く遺伝子が「相同遺伝子」であることがたくさん報告されている。 これをどう考えるのかである。   …

多様性と普遍性

学生の頃、前館長の岡田節人さんに言われた言葉を今でも覚えている。 「多様性の中にのみ普遍性は成立する」だ。   特にこの10年ほど、私は発生過程の共通性・普遍性について考えている。 これは遺伝子の共通性ではなく…

相似と相同

一般論としてははなはだ書きにくいのだが、 相似と相同の概念についてすこし考えてみる。   相似とは、かたちやはたらきが似ていても 系統進化的にまったく異なる成り立ちで形づくられた構造を呼び、 相同とは、かたちや…

サッカー

香川真司選手がこのところ苦労されているようです。 私はサッカーのことなどまったく分からないのですが サッカーに限らず、これまでの動きがあるきっかけでいきなり出来なくなることがあります。 これも「かたち論」的にちょっとした…