目的論
偶然か必然かは生物学の永遠のテーマかもしれない。 生物学の話をする時にはよく目的論的な説明がされる。 「○○だったから」「××する為に」このように機能するって感じである。 しかし、進化を論じる時にこの説明を…
名人伝
「2年前に負けたとき、しばらく竜王戦は出られないなと思いました。 チャンスとはそういう(なかなか訪れない)ものだからです」と羽生善治が昨年述べたそうだ。 この「2年前」とは、羽生善治が3連勝した後に4連敗したときであり、…
「かたち」「論理」「構造」「関係性」?
私は「かたち」について考え続けている。 この「かたち」という概念を表す為に漢字の「形」ではなく 平仮名の「かたち」をあえて用いているのだが、 平仮名が並んだときなどすごく読みにくくなる事もあって苦労している。 これは、漢…
ミステリ小説のかたち
ミステリ小説にとってトリックに先例があるかないかがしばしば重要であるとされる。 その気持ちは非常によく分かる。 ドキドキして読んだあげくに使い古されたトリックだったらがっかりする。 「知らなかった」では済まされない厳しい…
認識について
私たちの認識は脳が行なう所作であることは間違いない。 そして、脳は我々が「空間」と認識するものと「時間」と認識するものを 同一次元では認識できなかったのだろう。 いま読書をしている。 目の前に文庫本を持ち、…
SF?それともミステリ?
ミステリ小説をどう捉えるかは人によって大きく異なる。 年末に出版される「このミステリがすごい」にあげられる書籍の数々の中で、 私がミステリだと思えるものは数分の一程度だろう。 その理由は最近のわたしのコラムで多少はご理解…
ガチンコ
昨日の朝日新聞の社説が面白かった。 そこには「ガチンコ大関の誉れ高い放駒が理事長にいる意味がある」と書かれていた。 すべての人が同じ顔なら「美人」や「ブス」という言葉は存在し得ない。 ガチンコという言葉が存在する事自体が…
好きなミステリ
たとえば名作との誉の高い「ホッグ連続殺人」は好みではない。 なぜなら、初めから徹頭徹尾不自然であり、 その不自然さを解消する唯一の方法が結論だったからである。 だから、最初から自然に考えればそれが結論ということで終わるの…
エクスタシー(続き)
今の手持ちの知識だけでも頭を使って考える事で すなわち知識同士の関係性を考え直し並べ替えるだけで、 新しい発見はあると書いた。 その逆の話である。 過去の学生さんなんかを見ると、困ったらとにかく人に相談する…
エクスタシー
で、またミステリの話にもどった・・・。 昨日のこの欄にエクスタシーを感じる瞬間のことを書いた。 その時に、実験の結果のことを考え続けて夢にまで見たことを書いた。 その続きを書かせて頂く。 実は…
ミステリと研究
「ミステリで得られる最上級の興奮を研究でも何度か得たことが 今でも研究を続けている理由だということである」と 昨日のこの欄に書いたので、 小さな話で恐縮だが少しだけ実例を挙げておく。 大学院に…
ミステリ小説
何度も書いたが、私はミステリ小説が好きである。 研究に近い興奮を覚えるからという表現ができるかもしれないが、 私からいわせるとそれは逆であり、 ミステリで得られる最上級の興奮を研究でも何度か得たことが 今でも研究を続けて…
平和
日本で生活していると平和は恒久的な人類の願いだと思ってしまう。 このことの是非はここでは私ごときが論じられる問題ではないと思う。 しかしまず、「平和」という言葉の意味を考えてみた時にも その言葉が使われる文脈によって異な…
理科離れ
私は「理科離れ」を「論理離れ」だと考えている。 すなわち「考えること」から逃げているということである。 少なくとも小中学校では、理科と算数だけで考えることを学ぶと思う。 算数(数学)はそれ自体が純粋論理体系であり、 理科…
存在
存在という言葉を最近考えている。 英語ではbeingが適当だろうと思うが、 やはり~ingがついている。 ingが指し示すニュアンスとは 限りなく短い微分的な時間軸を考慮に入れて とにかく現在進行的にそこにあり続けるって…
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