残りうる変異
後世に残りうる変異とはどういうものなのだろうか? それは生存に有利な変異だと一般に言われる。 この「生存」の解釈がよく間違われるように思う。 生存というと個体の生存のイメージが強い。 しかし、進化における生…
多様性と普遍性
種分化の瞬間、瞬間といっても長い時間がかかるのだが、 その時のことを考えてみる。 種が分化する時に、結果的に新しい種になる生き物も、 新しくなろうとなんて望んでいないし考えてもいないだろう。 いや、こういう恣意的なという…
ゲノム論を考える
このブログをはじめた目的はゲノム論の確立でした。 こう書くと大層な話のようですが、 単に、ゲノム論をまとめようとして行き詰まり、 書いては消しを何度も繰り返して収拾がつかなくなったところから、 だったら、体系付けて書くの…
変異が有利か不利か?
ちょっと、タイトルのつけ方が分からなかったのでこうなっちゃいましたが まったく大したことではありません。 進化の過程でゲノムに変異が導入されたとした場合に、 その変異が有利だから残ってきた、 あるいは不利だったから残らな…
ゲノムと言語(3)
さて、言語というものを考えてみると、 フランス語とか英語とかあるいは日本語とかというものは、 あくまでも表面的なものであり、 言語体系という「モノ」を具現化した何かであるとも考えられる。 要は、言語というのはその根底に、…
ゲノムと言語(2)
さて、生きもののゲノムは共通言語であると考える。 すなわち各生物種のゲノムは、その違い方に応じて、 たとえば方言による違いのようなもの、 あるいはフランス語と英語のような違いのようなものという感じである。 …
ゲノムと言語(1)
ゲノムと言語の相同性(相似?)を考えるときに引っかかるところがある。 ゲノムは言語と同様に、情報のみではなく体系であるというのは、 異論もあるのは存じているが、この考え方は私には一貫している。 というか、このレベルから議…
個体発生と進化
養老孟司は個体発生を称して「進化をさせている」と言った。 これは、ヘッケルの反復説を意味しているのではなく、 養老独自の見解と言っていいのだろう。 彼の言い分はこうだ。 別に個体発生を卵からしなくたって、 プラナリアやヒ…
論理2
さて「体系」である。 「論理的に組織した知識の全体」とあるように、 体系には論理的関連が不可欠なのかもしれない。 というか、論理とは、特定の法則に従って導かれる結論への道筋みたいな解釈が一般的らしく、 ある物事から別の物…
時間
論理2を書こうと思ったが、ここで少し時間について考えてみよう。 一般に絶対時間があるかないかと議論がある。 それを考えるのは難しい。 だって、絶対時間の定義がそれほど明確ではないように思えるから。 で、どう…
論理1
私はゲノムと論理体系だとしている。 しかし「論理」という言葉は人によりその認識が異なるので、 私が何をして「論理」と称するのかを書いておかなければならないのだが、 これがなかなか難問である。 西田幾多郎は論…
種の絶滅を憂うこと
絶滅危惧種・準絶滅危惧種など種の絶滅について近年耳にする。 生物種が絶滅することを大問題だとした議論もたくさんある。 では、なぜ種の絶滅がそれほどの問題になり得るのだろうか? 人類の文明化で自然環境が破壊さ…
淘汰圧がかかる先は
自明の理といわれればそれまでなのだが、 淘汰圧は遺伝子が織りなすゲシュタルトにかかるのではないか。 これは単純な話で、 遺伝子そのものには意味はない。 意味はその遺伝子がかたち作るゲシュタルトがもつ。 そして、遺伝子に変…
時間・空間・ゲノム・言語
ゲノムの情報が時間軸を伴って活発に活動している状況を、 何となく想像し難いのは私だけだろうか? 発生現象は躍動的に生きもののかたちを作るときであり、 ゲノムと時間の関係を見ているような気もするが、 でも、発生現象を見なが…
時間vs空間(論理vs情報)
ゲノムは論理体系の一種だと考えている。 ただの情報の羅列ではなく、その情報同士が関係性を築き、 それらが空間的時間的に厳密に制御されて具現化したものが生きものであり、 したがって、ゲノムの情報が放散してしまってはマズいと…
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