ゲノムと情報

先日の続きである。 ゲノムが単なる情報であるということに抵抗がある理由はなんなのだろう。 まずは、ゲノムそれ自体が進化するという事実があるように思う。 ただの情報ならそれは変化で構わない。 しかし、ゲノムの場合、多くの変…

情報か体系か?

チョムスキーのことを書こうと思っていろいろ考えていたら、 頭の中はゲノムの話に取って代わられた。   先日、神戸理研の西川伸一先生と長い時間話す機会があった。 話は、時間・宗教・ゲノム・進化などなど取り留めなく…

コビトカバの問題

で、先日書いたコビトカバの問題https://hashimochi.com/archives/4948ですが これが実はかなり根が深い。   科学番組や科学記事などでは、たとえば目玉のような紋様の擬態に関しても…

コビトカバの子が鳴かない理由

標記の記事をネットで見かけた。 動物園で飼育しているコビトカバの子供は鳴かないそうで、 なぜなのだろうかと調べるうちに以下の試料を見つけたそうです。   「野生のコビトカバは木のウロや他の動物が放棄した巣穴を利…

淘汰圧?

で、淘汰の話であるが今日は変な話になる (いつも変だろ!というクレームは受け付けません)。   日本文化には村社会のような全体的な思考が存在している。 だから、たとえばその関係性を乱す行ないをする人間を排他して…

淘汰圧

例えば、私がずっと言い続けているように、 種(でも何でもいいのですが)の分化は小さな変異の蓄積によって 要素間の関係性が変化した結果だとしましょう。 すると、まず大きな枠組みとしての関係性が構築されなければなりませんので…

ゲノムを比較すると・・・

ここでいうゲノムとは染色体DNAのことです。 私は「ゲノム」という言葉をもっと哲学的な論理体系として用いていますので この使い方にはすごく抵抗があるのですが、 でも、この文脈でよく用いられていることも事実なので、 まあ深…

では、言葉の進化は?

これを考えるとよくわからなくなります。 一つの問題としては、言葉の進化の時間が生物進化と比べて非常に短い。 だから、まだカンブリア爆発が起こっていないのかも知れません。 もう一つは、たとえば明らかに縁続きだろうと思える言…

続・ヒトとチンパンジーの違いって

では、ヒトとチンパンジーが分岐した瞬間に起こった変異で、 ヒトが確立したのだろうか? まあ、それはおそらく違うだろうということは普通に考えて理解できる。 とすれば、ヒトがヒトとなったということを考えると、 おそらく、生殖…

ヒトとチンパンジーの違いって

そんなことは私ごときには分かりません。 ただ、一部の新聞で報じられているように、 ヒトとチンパンジーのゲノム配列を比較して特に違うところを発見したから ヒトとチンパンジーの本質的な違いに迫ることができる、 みたいな考え方…

生命探査

火星での生命探査を計画中だと報道されていた。 何度かここでも書いたが、生命の定義って何? DNA(またはRNA)を遺伝物質として持ち 地球上の「生命」と同じ構成要素からなるもののこと? もしも自己増殖能など地球上の生物体…

コメンテーター

評論家やコメンテータって大変だなって思う。 私たちみたいに「だって素人だもん!」って逃げを打てないんだから。 それでお金をもらっている以上は言葉に責任を持たないといけない。 まあ、それを生業としている以上は仕方のないこと…

発生の砂時計モデル

先週の金曜日に阪大で開かれたセミナーに行ってきた。 神戸理研の入江さんが砂時計モデルについての話であった。 まったく新しい現代的な視点で砂時計モデルを切り取った方法に感心した。 詳細をここで書いても仕方ないので、ものすご…

分子とかたち

分子生物学という学問は、元々はさまざまな分子の相互作用を解析し、 それを元に生命現象を解き明かす学問だったのだが、 現在は、ほとんど遺伝子の正体としてのDNAとタンパク質をメインとして、 それら同士、あるいはそれらと他の…

ミッシングリンク

ミッシングリンクってよく聞く言葉だろう。 もともとは生物進化を考える上での、 ある生きものと別の生きものをつなぐためのものっていうのか、 この間にはこういう生きものがいたに違いないって仮定を指す。 始祖鳥なんかはミッシン…