耳を傾ける
この欄では何度も申していますが、 議論で大切なことは自説の押し売りではなく 相手の意見を無批判に受け入れることでしょう。 で、今月末に、イモリの解析から見えてきたことや そこから想定できるモデルについて話す…
感じ方と言葉
以前に、翻訳家(なのかな?,映画の字幕でよく見るひと)として 戸田奈津子さんが質疑応答形式で話をしていた。 その中で、質問者が「英語には日本語のような繊細な表現はありませんよね?」と聞き、 戸田さんは「そうですね」とお答…
発毛
詳しいことはまったく知りませんが、 よく言われている話から貝原益軒の養生訓の考え方には賛同しています。 間違えているかも知れませんが、 健康のためには腹八分目でよく笑いなどと、 最新科学であらためてその意味が証明されつつ…
叙述型のミステリ
翻訳物を読んでいると日本語ではできない書き方があるだろうなと思う時があります。 例えば、英語では二人称は必ずYouですよね。 でも日本語ではお前・あなた・先生など状況に応じてさまざまな言い回しができます。 そして、その言…
データの真贋その2
さて、分子生物学が登場する以前の実験発生学では、 その実験結果はかなり正確に記載されているだろうと書きました。 しかしここにも問題はあります。 面白いのは、過去の文献に当たると、 ヨーロッパ産のイモリの実験…
データの真贋
イモリとツメガエルの原腸形成以降の動きが異なることは何度も申しました。 しかしツメガエルの研究者は、一部の確信犯は除いてツメガエルとイモリは 原腸形成過程を含めた初期発生過程で同じ動きをすると信じています。 そこから生じ…
普遍言語?
さて、思索・思考・哲学の論理体系と言語の論理体系のことを考えている。 言語的思考はおそらく必要だろうけれど、 思考・思索の時に少なくとも私は己が理解できるような言語を用いていない。 だから、思想・哲学の論理体系と言語の論…
では、言葉の進化は?
これを考えるとよくわからなくなります。 一つの問題としては、言葉の進化の時間が生物進化と比べて非常に短い。 だから、まだカンブリア爆発が起こっていないのかも知れません。 もう一つは、たとえば明らかに縁続きだろうと思える言…
初めに薔薇があって・・・
北村薫さんの文章の中に、 「言うまでもないことだが、薔薇が初めにあり、その後に薔薇という名前ができた」 とある。 で、私は先日のレクチャーで、「この認識は間違えている」とした。 別の話からの流れで話したので…
行き詰まらない為には・・・
で、昨日の続きである。 世紀末には新興宗教がはやると誰かが言っていた。 真偽のほどは定かではないが、 近代社会になる前の西欧社会における世紀末というのは、 現在の我々が感じている世紀末とは空気が違うのかもし…
で、行き詰まったら・・・
論理を展開するとどこかで必ず行き詰まるように思える。 各論を矛盾なく論理立てていけばいくほど 一般論からは離れていき付随する前提も増えていくし、 各論同士にも矛盾が生じてくるから行き場がなくなってしまうのだ。 こうなると…
行き詰まり
以前に、習熟の度合いによって価値観や立ち居振る舞いが変わると書いた https://hashimochi.com/archives/4627。 似たようなことは形を変えて何度か経験している。 同じところを堂々巡りすること…
光と色の三原色
三原色ついては以前に書いたhttps://hashimochi.com/archives/1799。 で、色と光の三原色について面白い比喩があったのでご紹介したい。 人生でいろいろな色を吸収することで人間が…
思想とは何か?
楠木正成の忠誠心を指して、 日本で初めての思想的に行動する人物というようなことを司馬遼太郎は言っていた。 後の世では武士道など忠誠心をあおる思想があらわれたが、 南北朝の頃には、己の損得だけが行動の規範であり、 楠木のよ…
白衣
赤ひげ診療譚で、小石川養生所の医師はネズミ色の袷を着ているとある。 そして、町を歩いている時にその服を見て貧しい人が寄ってくると書かれている。 その理由は、貧民からは金を取らずに診察をし薬を与えるからである。 で、これが…
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