耳を傾ける

この欄では何度も申していますが、

議論で大切なことは自説の押し売りではなく

相手の意見を無批判に受け入れることでしょう。

 

で、今月末に、イモリの解析から見えてきたことや

そこから想定できるモデルについて話す会を催します。

イモリを見たからこそ気付いたツメガエルの話もします。

話をする相手は、先日も書きましたが学校の先生と出版社の方です。

私の話はさして難しくありません。

ただ、ある程度の知識が必要なので

一般の方に話すにはかなりの前置きがおかれなければならない。

その点、高校の先生には前置きが必要ではないので

わりと突っ込んだ話をすることができそうな気がします。

また、下手に研究畑にいる人ではないので

純粋な質問も期待できるでしょうし、

われわれが考えもしなかった話が出てくる可能性もあります。

なんにしても本邦初公開の話ですから展開は読めません。

 

本当は、ゆっくりと研究者の方とも話してみたいのですが、

経験から、研究者の方には人の話を聞けないタイプの人が少なくない。

思い込みが激しく、またそれを曲げようとしないから、

実りある議論にならない傾向が強いと感じます。

また、私の性格の問題点として、

相手から強く言われたら「もういいや」ってなってしまうところがあります。

別にその人を説得したいとは思わないし、

話を聞く気がないのなら話をしようとも思わないって気分になって、

結果として、「俺が俺が」って人と話すと議論が続きません。

 

なんだか「風が吹けば桶屋が儲かる」式の論理展開ですが、

だから私はあまり研究者と研究の話をしません。

まあおそらく私の研究が認識されないのはそのためもあるのでしょう。

別に自己顕示欲がそれほど強い方でもないのでそれはそれでけっこうなんですが、

そういう考え方自体が良くないのかも知れませんね。