ゲノムと生物種
では、ゲノムDNAが複製され、後世へと受け継がれる条件を満足させるものを 「生物種」として認識しても良いのだろうか? それは、ゲノムの定義としても構わないだろう。 これまでの議論ではゲノムDNAと個体発生を…
ゲノムと生きもの
さて、ゲノムである。 これまではゲノムを「その生物種を複製できる情報体系」のように考えてきた。 しかし、DNAという物質を思考に介在させると違う言い方もできよう。 すなわち、そのDNAとまったく同じものを複製できる単位と…
ゲノムとDNA
生きものとは何かについて考える。 様々な考えや思いはあるだろうが、 基本的には子孫を残すという行為が最大の目的のような気がするし、 そこに生きものの定義をおいてもあながち間違いではないと思う。 さて、DNA…
進化の意志(蛇足)
進化の意志でのコメントについて分かりにくいとの批判?を受けての補足(蛇足)です。 この件では、赤とんぼの話や神社の雑草の話など何度か書いているので まったく同じことの繰り返しになります。 ウチではツメガエル…
進化の意志
こんなタイトルを付けるとお叱りを受けそうな気もしますが、 まあちょっとお付き合いください。 普通の状態(本当は普通という言葉に説明は必要でしょうが)でも 変異は中立的に起こっているし時間とともに生きもの(ゲ…
脊椎動物の進化と神経堤の獲得
この話題に関してはすでに何度か書いているので 詳細はそちらを見ていただきたいのだが、 発生の砂時計モデルを見た時に面白いなあと思うことがある。 脊椎動物と原索動物との決定的な違いは神経堤を持っているかどうか…
残りうる変異
後世に残りうる変異とはどういうものなのだろうか? それは生存に有利な変異だと一般に言われる。 この「生存」の解釈がよく間違われるように思う。 生存というと個体の生存のイメージが強い。 しかし、進化における生…
多様性と普遍性
種分化の瞬間、瞬間といっても長い時間がかかるのだが、 その時のことを考えてみる。 種が分化する時に、結果的に新しい種になる生き物も、 新しくなろうとなんて望んでいないし考えてもいないだろう。 いや、こういう恣意的なという…
変異が有利か不利か?
ちょっと、タイトルのつけ方が分からなかったのでこうなっちゃいましたが まったく大したことではありません。 進化の過程でゲノムに変異が導入されたとした場合に、 その変異が有利だから残ってきた、 あるいは不利だったから残らな…
進化
いま進化に関する催しが企画されている。 で、なんとなく進化について考えている。 私は進化に理屈は存在しないと思っている。 あくまでもたまたま偶然の結果が進化だろうってことで、 だから、まったく同じ歴史を地球上で繰り返した…
長老支配
自民党の総裁選挙で「長老支配」の害が取りざたされていた。 言わんとすることは分かるし、その通りだと思うところもある。 しかし、大きな集団になれば価値観を共有する人たちが集まる、 あるいは価値観を共有できない人たちが離れる…
個体発生と進化
養老孟司は個体発生を称して「進化をさせている」と言った。 これは、ヘッケルの反復説を意味しているのではなく、 養老独自の見解と言っていいのだろう。 彼の言い分はこうだ。 別に個体発生を卵からしなくたって、 プラナリアやヒ…
種の絶滅を憂うこと
絶滅危惧種・準絶滅危惧種など種の絶滅について近年耳にする。 生物種が絶滅することを大問題だとした議論もたくさんある。 では、なぜ種の絶滅がそれほどの問題になり得るのだろうか? 人類の文明化で自然環境が破壊さ…
淘汰圧がかかる先は
自明の理といわれればそれまでなのだが、 淘汰圧は遺伝子が織りなすゲシュタルトにかかるのではないか。 これは単純な話で、 遺伝子そのものには意味はない。 意味はその遺伝子がかたち作るゲシュタルトがもつ。 そして、遺伝子に変…
身近な進化かな?その2
印刷工場の人たちに有意に多く胆管ガンが発症しているらしい。 同じ現象は90年代にアメリカでも報告されていたようだ。 先日「身近な変異」でも書いたが、 生きものにとっての有害物とはこれまでの進化の過程で接したことのないもの…
最近のコメント