ゲシュタルト崩壊と意味 その2

昨日のコラムで「生」の意味について考えた。 ちょっと気になったので別の言葉でも考えてみる。   「おなか」と「せなか」、語呂は似ているのに漢字で書くと「お腹」と「背中」になる。 おなかは「御中」とも書くそうだが…

ゲシュタルト崩壊と意味

ことば論で「生(なま)」という言葉について書いた。 生という言葉の概念は大きく私たち日本人にある。 生とは、生肉のように火の通ってない食べ物に用いるし、 生傷のように「あたらしい」という意味にも使われる。 この生傷と同じ…

  ベネズエラのアマゾン奥地で、 金の発掘業者から先住民「ヤノマミ民族」が多数殺害されていたと報じられた。 記事によると、南部の集落で7月に80人近くが殺害され、 生き延びたのは3人だけだったそうだ。 この報道…

論理2

さて「体系」である。 「論理的に組織した知識の全体」とあるように、 体系には論理的関連が不可欠なのかもしれない。 というか、論理とは、特定の法則に従って導かれる結論への道筋みたいな解釈が一般的らしく、 ある物事から別の物…

時間

論理2を書こうと思ったが、ここで少し時間について考えてみよう。 一般に絶対時間があるかないかと議論がある。 それを考えるのは難しい。 だって、絶対時間の定義がそれほど明確ではないように思えるから。   で、どう…

論理1

私はゲノムと論理体系だとしている。 しかし「論理」という言葉は人によりその認識が異なるので、 私が何をして「論理」と称するのかを書いておかなければならないのだが、 これがなかなか難問である。   西田幾多郎は論…

オリンピックのゲームを見ていて誇らしいことがある。 おそらくすべてのゲームでだろうと思うが、 日本人選手は会場に入る時、会場を出るときに必ず一礼している。 外国人が礼をするのは私が見る限り柔道だけのような気がする。 外国…

論理離れ

先日の全国一斉学力調査で、中学生の理科離れが明確になったと報道されていた。 さて、理科離れである。何度も書いているが、私はこれを「理科」から離れている、あるいは「理科」を苦手とするとは考えていない。これはむしろ「論理離れ…

ゲシュタルト?

昨日の某全国紙朝刊に載っていた文章です。 「個々の力の総和では説明できない男子メドレーリレーの銀メダル」。 なんかどこかで読んだような文章ですね。 ちなみにゲシュタルトを辞書で引いてみると、 「部分の総和としてとらえられ…

ゲシュタルト

通勤電車で近くの人が読んでいた新聞を見て驚いた。 大きく「ゲシュタルト」と書かれていたのだ。 「いったい何の記事だ?」ともの凄く興味が出たので、 こっそりと覗き込んでさらに驚いた。 そのページはなんとスポーツ新聞の競馬欄…

種の絶滅を憂うこと

絶滅危惧種・準絶滅危惧種など種の絶滅について近年耳にする。 生物種が絶滅することを大問題だとした議論もたくさんある。 では、なぜ種の絶滅がそれほどの問題になり得るのだろうか?   人類の文明化で自然環境が破壊さ…

淘汰圧がかかる先は

自明の理といわれればそれまでなのだが、 淘汰圧は遺伝子が織りなすゲシュタルトにかかるのではないか。 これは単純な話で、 遺伝子そのものには意味はない。 意味はその遺伝子がかたち作るゲシュタルトがもつ。 そして、遺伝子に変…

(続)読む速度

先日この欄に書いた「古い探偵小説」と「比較的最近の推理小説」についてです。   前回の文章では古い方を何となく持ち上げるかたちになったようにも思います。 ただ、これは優劣の問題ではなく、 おそらく物差しが異なる…

因果関係

滋賀でいじめによると見られる自殺があったらしい。 詳細は本論とは関係がないので触れないが、 学校側の会見として、いじめと見られるある事実を公表せず、 それが結果的に表面化した時に「自殺との因果関係は不明」だと会見で述べた…

読む速度

最近(と言ってもこの20年)くらいの推理小説、 まあ新本格っていうのか、第三の波というのか、その辺りのミステリは、 時間をかけることなく割と簡単に読むことができます。 しかし、むかしのミステリは、なんて言うのか? 重量感…