因果関係
滋賀でいじめによると見られる自殺があったらしい。
詳細は本論とは関係がないので触れないが、
学校側の会見として、いじめと見られるある事実を公表せず、
それが結果的に表面化した時に「自殺との因果関係は不明」だと会見で述べたそうだ。
ただ、一般論として、その事実を聞けば自殺に対する大きな影響があったと考えるだろう。
で、この「因果関係」である。
この場合の因果関係とは、結局は自殺の直接原因を指していると考えて間違いない。
要するにそのいじめと見られる事実が自殺の引き金になったかは分からないということだ。
そりゃそうだ、そんなことは誰にも分かりっこない。
ただ、この手の議論を始めると何も進まない。
だって、明らかな殺人であっても、
包丁が刺さったこととは関係なく
包丁で刺さったとほぼ同時に心臓が停止することだって、
確率的にはゼロではないのだから、
この議論を認めたらすべての因果関係は成立しないだろう。
で、なにが言いたいのかだが、
この議論の根本にある思想的背景が、
国や東電などの「説明」につながって見えるのである。
もうそれは屁理屈ですらないと思える理屈を
この手の論理で展開することを恥ずかしいと思わない精神構造に
なんだか惨憺たる思いをおぼえる。
うがち過ぎなのだろうか?