琉球に行ってきます

いまから沖縄です。 カエルの専門家にカエルの事を伺いにいってきます。 人は私の事をカエルに詳しいと誤解されていますが、 カエルの事などほとんど知らないのです。 で、最近提案している両生類の原腸形成モデルから 羊膜類はこん…

新しいモデル

論文が公表され、報道もなされてそれなりに受け入れられたのかもしれないのだが、 このモデルが本当に受け入れられるときは教科書の記載が変わる日かなと思う。 そしてこれが一番難しい。 たとえば日本国内で受け入れられても諸外国で…

動き始めたかも?

両生類の原腸形成を説明するモデルが完成し論文も受理されました。 「わかった、わかった、シュペーマンは間違えていた! はいはい、それでお前は何がしたいんだ」などと このモデルは「現状否定」だと受け取られる傾向が高いのですが…

イベリアトゲイモリ

「イベリアトゲイモリの会」という集まりへの参加で鳥取に来ています。 なかなか意義深いとは思うものの、 個人的にどれだけ利用できるのかについてはちょっと考えないとわかりません。 性成熟までに6ヶ月とか8ヶ月とかで遺伝学もで…

論文の書き方

論文の表現にはいつも苦労する。 苦労と言ってももしかしたら普通の研究者の苦労とは違うかもしれない。 例えれば、推理小説の「プロット」のように、 どういう筋書きで書くのが最も驚きがあるかを考えるのだ。 これに関しては何度か…

鹿児島にいってきます

今日と明日,鹿児島に行ってきます。 鹿児島大学の坂井さんに研究の話を聞いてもらうためです。 坂井さんは、現象の話が真っ当にできる今となっては数少ない研究者だと思ってます。 で、私の妄想をお話しして批判してもらおうってこと…

卵黄・発生拘束、そしてカンブリア爆発

脊索動物の形づくりに関して卵黄の影響が重要であろうと考えている。 卵黄の獲得、それに伴う形態の変化、 その形態変化と発生過程がどのように脊椎動物の進化に関わったのか? この、たとえば卵黄を少しずつ増やしていくような場合に…

形態形成運動と遺伝子発現3

淘汰圧は、おそらく様々な様式でゲノムにかかってくる。 そのうちの「それまでの正常発生を許容する」という淘汰圧、 すなわち発生拘束、が多細胞生物の進化には大きな意味を持つのだろうという話である。 たぶん、複雑な構造を作りう…

形態形成運動と遺伝子発現2

ゲノムに導入される変異は、正しい形態形成運動を保証するものでなければならないはずである。 それまで行なわれてきた形態形成運動を邪魔するような変異が残るはずは無い。 これが「発生拘束」という言葉で表される正体ではなかろうか…

形態形成運動と遺伝子発現1

正しい形態形成には正しい遺伝子発現が必要である。 これはきわめて正しい論理である。 しかし、これが「正しい遺伝子発現が正しい形態形成を導く」のような理解となれば、 これは少しおかしい理屈になる。 であるにも関わらず、 こ…

両生類の原腸形成過程

先月のレクチャーで「原腸形成講義」と題してお話ししました。 何度もお越しになられている方が数人いらっしゃったのですが、 みなさまから「今回のはものすごく分かりやすかった」とお誉めいただきました。 おそらく、いままでは妄想…

尾部オーガナイザー

これまでずっと「頭」の形成についてこの欄では考えてきました。 その理由は、脊椎動物にとって頭部構造が系統上で特別な意味を持っているからで、 特に脊椎動物の発生(個体・系統問わず)に興味のある橋本としては ある意味で当たり…

新しい万能細胞

STAP細胞でしたっけ? 今朝の新聞で大きく書かれていましたね。   話だけは以前から耳にしておりました。 初めて聞いた時に「なるほど」と感心した覚えがあります。 ものすごく大ざっぱな話で恐縮ですが、 もともと…

卵黄と細胞運動

卵黄を多く含み細胞が比較的大きい場合に 細かな形態形成運動に参加できにくいのではないかということを書いた。   多くの魚類や両生類の原腸形成運動時に、 植物半球の細胞は卵黄により動物半球よりも明らかに大きくなっ…

卵黄と脊椎動物

卵黄が多くなることにより、 エサを食べなくてもある程度発生を進めることができる。 だから、脊椎動物のように複雑な構造をつくるには 一定量の卵黄の存在は必要なのかもしれない。 ただし、脊椎動物のような複雑な発生過程を経るこ…