議論の仕方

正しい議論は論理的思考にとって強力な武器である事は論をまたないが 間違った議論はむしろ論理的思考を停止させると思う。 では、何が正しくて何が間違っているのか? 実はこれがよくわからない。 こうしたら良いと言う具体的な方法…

一期一会

人の話を聞く事ってとても大切だと最近すごく実感します。 最近になって何かを経験したというのではなく、 今まで経験して来た事がとても貴重だと最近わかってきたのです。 学生の時、私に研究の基礎を教えてくださった先生がいます。…

ご無沙汰です。

一ヶ月以上に渡って沈黙していました。 かたちまつり2009が終わって気が抜けたのが大きな理由です。 その他に講義やレクチャーなどがあってその準備にバタバタしていたというのもあります。   阪大の講義も今週の月曜…

高校講演

明日の木曜日、大阪府立池田高校へ講演に行きます。 これは、私が生命誌研究館に来てから毎年の恒例行事です。 「社会人講話」と題するキャリアプランニングの一環で、 一年生を対象にして今後の進路の参考にしてもらおうとする 学校…

研究員レクチャー

11月は毎週なにか用事があってゆっくりできません。 などと言っていたら、かたちまつりはもう来週に迫って来たじゃないですか。 私も何か話すのですが・・・なにを話そうかな・・・。 話したい事はたくさんあるのですが、 私はダラ…

研究者とは・・・?

科学の定義・・・定義とまで言わなくても、 研究者が目指している、あるいは憧れている科学の方法論ってあると思う。 ただ、これは研究者によって全く異なるだろう。 最先端と呼ばれる分野でしのぎを削り、競争に打ち勝つことを良しと…

館内講演

一昨日、徳島からお越しの高校生を対象に講演を行なった。 帰りのバスの時間が決まっていることから終了時間を厳守するということで いつものように「だらだら」とはできないなあと思い カエルとイモリの原腸形成過程の違いについて話…

私は本当に発生学者?

もともとは生きものの形がどのように出来上がるのかについて 大きな興味を抱いてこの世界に入って来た。 そこに働くメカニズムの究明に心を躍らせ, 分子や遺伝子がどのようにかたち作りに貢献しているのかを知りたいと考えていた。 …

ゲノムにかかる淘汰圧

以前、ゲノムを考える時に個体発生の文脈では「将棋」的であり、系統発生の文脈では「囲碁」的なイメージを持つと書いた。その感覚はいまでもあまり変わらないのだが、この感覚の前提として、ゲノムをかたちと捉えている立ち位置がある。…

ゲノムの進化

ゲノムを対象とする進化の議論に出会ったことが無いと 以前にここで申し上げたことがあります。 ここでいう「ゲノム」とは,遺伝子に意味付けすること無く 遺伝子同士の関係性という「見えないもの」が本質であるという捉え方です。 …

分泌因子とあいまいさについて

このところ,その細胞数の多さから分泌因子によるあいまいな誘導が必然的に生じ、 その結果として脊椎動物(神経堤など脊椎動物を規定する細胞群)が生じたのではないか? などという妄想を展開させています。 これは何も今に始まった…

細胞数とあいまいさ

かなやまさんの質問にあった「どれくらいの細胞数ならあいまいなものが出て来て、どれくらいならあいまいじゃなくなるかの線引き」・・・って話ですが, これは人間が数えて納得する話ではないと思っています。 こんなことを言えばそも…

脊椎動物と無脊椎動物「誘導」(6/6)

ここで視点を変えてみます。BMPなどの分泌因子が隣接する細胞群に働きかけてその運命を変えさせる現象を「誘導(embryonic induction)」と呼びますが,分子的に見るとこの現象は多くの多細胞生物で行なわれている…

ゲノムと表現型

昨日のブログで,宮田先生との感じ方の違いは何に起因するのか 橋本が勝手に妄想してゴチャゴチャ書いてみたのだが、 その後に酒を飲みながらぼーっと夢想しているときに、 「今までに進化をゲノム体系の視点から論じたものを見たこと…

宮田先生とソフトモデル

宮田先生のソフトモデルには共感する部分が多いと思っている。 しかし,宮田先生とお話しさせて頂くとどうも話が噛み合ないことがある。 その辺りを先日じっくりとお話しさせて頂いたのだが どうも,宮田先生のソフトモデルというのは…