ご無沙汰です。
一ヶ月以上に渡って沈黙していました。
かたちまつり2009が終わって気が抜けたのが大きな理由です。
その他に講義やレクチャーなどがあってその準備にバタバタしていたというのもあります。
阪大の講義も今週の月曜日にすべて修了しました。
例年、三回の講義をさせて頂き、
一回目を科学哲学,二回目を形態形成運動,三回目を脊椎動物の出現の話に充てるのですが
今年の学生さんはこの数年で一番反応がよかったように思います。
橋本の話を一度でも聞くか読むかした方ならご理解頂けると思いますが、
私は分子で発生を語る事が好きではありません。
だから、意識をせずに話すとおそらくそういう流れの話をしてしまいます。
大学院の博士過程くらいの人にはある程度の極論でも取捨選択して聞いて頂けると思うのですが、
学部の学生さん辺りだともしかしたら私の極論を真に受ける人も出てくるかもしれない。
もちろん話している本人は「正しい」と信じて話をしていますが、
それでも、それとは異なる意見をいう研究者も多数いますので
私の話だけを信じられても困ります。
だから、「意識して」私は「分子も大切だよ」というように努めています。
まあ、私自身が講義を一回聞くだけでは内容を把握できない劣等生でしたから
私の話もおそらく聞く人のバックグランドによってさまざまな理解の仕方をされている事でしょう。
橋本が考えてもいないような内容として理解されているかも知れませんが、
それでもかまわないと思います。
もし、ずっと考えてみてどうしてもしっくり来ないのなら
橋本にあらためて話を聞きにきてくださるかも知れませんし、
そうではないにしても、普段とは違う考え方に触れるだけでも良いかなと思うのです。
ただ、内容はともかく額面だけ「分子はダメだ」みたいな印象を持たれる事は
できる限り避けたいと感じますので
あえて「分子も大切だよ」とそれほど思ってもいない事を
時折おりまぜて話しをしているというわけです。
私はお話をするのがとても好きです。
事務の今井さんは「橋本が一番分かりやすく話しをする」と言ってくださいます。
お世辞とは分かった上でも素直に嬉しい気持ちになります。
これからも、機会があれば積極的に話をしたいと思っています。