ミッシングリンク
ミッシングリンクってよく聞く言葉だろう。 もともとは生物進化を考える上での、 ある生きものと別の生きものをつなぐためのものっていうのか、 この間にはこういう生きものがいたに違いないって仮定を指す。 始祖鳥なんかはミッシン…
酒は百薬の長
適度な放射線はむしろ健康に良いという話を先日書いた。 これに関しての科学的根拠がどれだけ分かっているのか不明だが、 何となくこんなところだろうと感じることはある。 ずっと以前に、幼少期に泥んこになって遊び …
構造の進化
構造・ゲシュタルト・体系・形態・・・なんと呼んでも良いが、 私はこれらをひとこと「かたち」と呼んでいる。 特有の関係性を築いた複数の要素が、 その関係性によって特有の意味を持ったものを指す。 だから、論理体系というのは明…
ゲノムの解読
今朝のニュースで、日本人のゲノムが初めて解読されたといっていた。 研究者仲間も日常的に「その生物はゲノムが分かっているの?」と聞くし、 「ゲノムが分かっている生きものの研究が進めやすい」なんて事もいう。 で…
遺伝子ネットワーク
先日、宮田先生と話をしていた時に遺伝子の平行移動の話題になりました。 他の生きものの中で獲得された遺伝子が、ウイルスや、別に何でも良いんですが、 そのような媒体によって運ばれてくるような話です。 この手の議論は、一般には…
有利な変異って?
木村資生は中立説において 「種にとって有利な変異は無視できるくらいに小さい」と主張した。 それまでの進化の考え方が、有利な変異の存在を積極的に肯定していたので、 この主張は非常に大きかったと思える。 ただ、私にはまだ疑問…
ソフトモデル
脳血管学会で招待講演をされた宮田隆先生のお付きで 土曜日に大阪YMCAまで行って参りました。 講演内容は「雄駆動進化」に関するものでしたが 講演後に「大進化」に関する質問が出て 宮田先生はご自身のソフトモデルに関してお話…
生命が誕生した時に何を食べていたの?
生きものが生きものを食べる事は生命を維持する上でしかたない。 要するに生きる為には殺生をしなければならないという事で、 それを様々な宗教観で様々な教えとして語られている。 ただ、私には宗教を語る能力など持ち合わせていない…
ゲノムにかかる淘汰圧
以前、ゲノムを考える時に個体発生の文脈では「将棋」的であり、系統発生の文脈では「囲碁」的なイメージを持つと書いた。その感覚はいまでもあまり変わらないのだが、この感覚の前提として、ゲノムをかたちと捉えている立ち位置がある。…
ゲノムの進化
ゲノムを対象とする進化の議論に出会ったことが無いと 以前にここで申し上げたことがあります。 ここでいう「ゲノム」とは,遺伝子に意味付けすること無く 遺伝子同士の関係性という「見えないもの」が本質であるという捉え方です。 …
分泌因子とあいまいさについて
このところ,その細胞数の多さから分泌因子によるあいまいな誘導が必然的に生じ、 その結果として脊椎動物(神経堤など脊椎動物を規定する細胞群)が生じたのではないか? などという妄想を展開させています。 これは何も今に始まった…
細胞数とあいまいさ
かなやまさんの質問にあった「どれくらいの細胞数ならあいまいなものが出て来て、どれくらいならあいまいじゃなくなるかの線引き」・・・って話ですが, これは人間が数えて納得する話ではないと思っています。 こんなことを言えばそも…
脊椎動物と無脊椎動物「誘導」(6/6)
ここで視点を変えてみます。BMPなどの分泌因子が隣接する細胞群に働きかけてその運命を変えさせる現象を「誘導(embryonic induction)」と呼びますが,分子的に見るとこの現象は多くの多細胞生物で行なわれている…
ゲノムと表現型
昨日のブログで,宮田先生との感じ方の違いは何に起因するのか 橋本が勝手に妄想してゴチャゴチャ書いてみたのだが、 その後に酒を飲みながらぼーっと夢想しているときに、 「今までに進化をゲノム体系の視点から論じたものを見たこと…
宮田先生とソフトモデル
宮田先生のソフトモデルには共感する部分が多いと思っている。 しかし,宮田先生とお話しさせて頂くとどうも話が噛み合ないことがある。 その辺りを先日じっくりとお話しさせて頂いたのだが どうも,宮田先生のソフトモデルというのは…
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