言語と思考4/4

同じような議論が続くが、もう少しお付き合い願いたい。 我々の思考には我々の宗教観や倫理観が当然の如く入り込むと言われる。養老孟司などは「日本人が日本語で考える以上は、好むと好まざるとに関わらず必ず仏教の考え方が思考には入…

言語と思考 3/4

前回は、チョムスキーのいう人間特有の普遍文法が、実は生まれたばかりの赤ちゃんの脳に構成されている神経ネットワーク全体を指すのではないかということを書いた。ただ、言語ということに焦点を当てて考えるともう少し違った考え方も成…

言語と思考 2/4

さて、ここで考えるのは、言語の論理体系と言語そのものの関係だ。これまで、この両者は等しいと考えていたのだが、論理体系とそれを表出するある種の「技術」としての言語は別次元のものであると考えたらどうだろう。そうすれば、日本語…

言語と思考 1/4

言語と思考について以前から何度も書いている(たとえばこれ)。思考は言語に依存すると考える一方で、一人で思考(黙考)しているときに頭の中には言語はないという「矛盾」について考えているわけだ。 生まれたばかりの赤ちゃんの脳に…

梅酒

梅酒が大量にある。 梅酒作りが趣味なのは以前に何回も書いた。作るのは趣味なのだが飲まないのでどうしても貯まっていくのだ。先日、そのうちの一つを見ると濁っていた。腐ったのかと思って恐る恐る飲んでみたらものすごく美味しかった…

星を継ぐもの

標記の小説をご存知の方は多いと思う。この小説については過去に何度かこの欄でも取り上げているが、SFをまったく読まない橋本が知っているくらいの名作だ。SFであると同時にミステリの名作でもある。生物学者が道化役をかっているの…

ニール・ヤング

もうかなり以前、かれこれ10年は経つと思うが、Born in the USAでお馴染みのブルース・スプリングスティーンがMusiCares person of the yearの表彰を受けた。その時に行なわれたコンサート…

探究授業終わりました

探究授業と「考える会」は問いかけをして皆で議論し一応の解を得て次に進むという行為の繰り返しなので、進行はほとんどその時の聴衆に依存するわけで、こちらの準備とはまったく関係のないところで止まったり、全く違う方向へと動き始め…

探究授業

今日は龍谷大学附属平安校で探究授業をしてきます。 教員と行なってきた「考える会」をベースにして生徒さん向けにアレンジを施したものです。時間的な制約もあるので、先生方とは違って生物学の基礎知識をあまり持っていない生徒さん達…

「最後のレクチャー」終わりました

昨日は高校時代の友人が来てくれたり、なぜだか倉谷滋さんが来てくれたり、もっとなぜだか館長顧問が聞きに来てくれたりと人数的には大盛況でした。お越しくださった皆さま、どうもありがとうございました。 終了後に倉谷さんと食事に行…

2023/11/ 9 12:25

記念品

卒業記念に作成したステッカーやマグカップを昨日のレクチャーにお越しいただいたお客様に抽選でもらっていただきました。ほぼ押し付けでしたが、当選された方おめでとうございました。    

「最後のレクチャー」は本日です!

本日、橋本の最終レクチャーがあります。最後なので「お楽しみ記念グッズ」の抽選会もします。と言うと、すごいものを期待されるかもしれませんが実際はかなりしょぼいです。研究室を掃除していた時に発掘した化石のようなものたちです。…

マグカップと湯呑み

マグカップと湯呑み

研究者卒業記念品としてマグカップと湯呑みを作成しました。 「原腸形成モデル」と「形のモチーフ」はマグカップに、「ポール=ワイスの思考実験」は湯呑になりました。綺麗にできたと思っているのですがいかがでしょう?  …

十戒・ベンハー・アラビアのロレンス

イスラエルの話が連日報道されている。歴史的な背景の解説もいろいろとなされている。ふと思い出して、十戒・ベンハー・アラビアのロレンスを日曜日に見た。この時代の映画は軽く3時間を超える。1日のほとんどの時間を映画鑑賞に充てた…

オーガナイザー(形成体)

シュペーマンとマンゴルトのオーガナイザーの論文から来年で100年だ。ということで、オーガナイザーに関する雑感。 オーガナイザーとは、「完全な頭部を含む背側体軸の形成を誘導する活性を有する両生類の初期原腸胚の機能領域」くら…