脊椎動物と無脊椎動物「前適応」(2/6)
進化の考え方で前適応があります。宮田先生の説明が分かりやすいので例として使わせて頂きます。たとえば木の葉に擬態しているコノハムシという昆虫は、ジュラ紀の地層にもその化石が見られるということですが,実はジュラ紀に広葉樹は存…
脊椎動物と無脊椎動物「序」(1/6)
私は、脊椎動物の発生に興味があって研究を進めていますが、その流れで進化にも目が向くようになって来ました。で、現在の個人的な興味は「脊椎動物がどのようにして出現して来たのか?」です。現在、脊椎動物に最も近い生きものとしてホ…
用語の問題
学会で静岡の黒田さんと話をさせてもらいました。 いろいろと学ぶところがありすごく楽しい時間でした。 この時にも感じたことですが こんなに狭い世界であるにもかかわらず 各々が用いる言葉の意味が微妙に、時には大きく異なってい…
かたちが遺伝子発現を制御する?
新潟に行ってました。 疲れましたが楽しかった・・・。 今でも忘れませんが、学生の頃に見た論文のタイトルにびっくりした記憶があります。 How morphological structure could co…
山口大学
山口大学に行って来ました。 岩尾先生からイモリの受精について教えてもらう為にです。 教えてもらった結果、今までやって来たことが全て間違っていたことが分かりました。 たとえばツメガエルのような生きものを扱う場…
再び、砂時計?
脊椎動物の定義はたくさんあると思いますが 「咽頭胚を経て成体のかたちを作る生きものの総称」と言ってもあながち間違いではないと思います。 だから、逆説的に言えば受精卵から始まる初期発生の過程で 咽頭胚の形態をかたちづくるこ…
砂時計?
脊椎動物を定義するかたちとして咽頭胚が上げられるだろう。 とにかく、咽頭胚のかたちを経なければ脊椎動物は完成しない。 だから、「発生の砂時計モデル」が提唱されている訳だ。 最近,砂時計(ボトルネック)ではなく咽頭胚を始ま…

原腸形成運動
「人生で最も重要な時は誕生でも結婚でも死でもなく原腸形成だ!」とウォルパートは表現した。 ところで、原腸形成過程とはひとことで説明するとどういう過程であろうか? 試験に「次の語句を簡潔に説明せよ」という問題が出たときの答…
イモリとカエル、そして脊椎動物
いま、これからの研究について文章にまとめようとしています。 大きなくくりで言えば、脊椎動物のオーガナイザーの本態を探るということですが、 実際には、まず、イモリとツメガエルを徹底的に見てやろうじゃないか!です。 私た…
個体発生と系統発生
「個体発生は系統発生を繰り返す」とはヘッケルの有名な言葉である。 では、系統発生と個体発生はどのように似ており、 あるいはどのように違っているのだろうか?? こんな議論は専門家にお任せするしかないのだが、 最近、進化にお…
発生学者
昨日も少し触れましたが、発生学者の傾向について書いてみます。 私は元々が生化学に近い分子生物学を勉強していました。 タンパク質を自分で精製し、DNAやRNAと試験管の中で混ぜ合わせて その機能を解析するという研究に従事し…
将棋と囲碁
以前に 『ところで以前のコラムで「ゲノムをより直接的に扱うなら個体発生より系統発生を考慮しなければならないかもしれない」、「歴史的に見て発生とゲノムとの関係を言い始めたのはせいぜいこの20年ぐらいのこと」と書かれてお…
ゲシュタルトと時間?
先週水曜日の業績報告会の前は何かバタバタと忙しく 終わったら気が抜けてしまいぼーっとしていました。 さて、昨日の夜、入浴中に何となく考えていたことです。 読書のとき普段は何も考えずに(意識せずに)文章を追っ…
モデル生物
ほ乳類ではマウスとラット、鳥類ではニワトリとウズラ、魚類ではゼブラフィッシュにメダカと研究によく使われる動物達がいます。これらを称して「モデル生物」と言います。違うところでは遺伝学を確立したキイロショウジョウバエや大腸菌…
イモリ
イモリの実験していますが、 もうめちゃくちゃに難しいです。 世界中の人がツメガエルを材料にしている理由が すごく良く理解できるようになりました。 何が難しいかというと なんと言ってもまともに発生してくれません。 そのまま…
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