構造主義の終焉

もうかなりの時間が経ちましたが、 掲示板に金山さんからご質問がありました。 直接的にこの質問には答えられません。 ここでいかに論を尽くしても 時間が経たないと答えが分からないからです。 私たちが生きている時間では足りない…

レクチャーのやり方について

1月に行なったレクチャーの際にも申し上げたことである。 それ以前に昨年くらいから自分自身で限界を感じていたことでもある。 このブログでも何度となく書いて来たことである。 再度書いてしまうが、話をさせて頂く時間が短すぎる。…

かんたろー

昨日を最後に、学生だったナガトモカンタローが研究室を去りました。しばらく実家の宮崎県でゆっくりして、鹿児島の薬品会社で働くそうです。 4年間を一緒に過ごしました。後輩の面倒も見てくれましたし、研究の面でも素晴らしい実績を…

レクチャー2

研究員レクチャーでは、構造論という哲学大系を元にして生きものについて考えてみようと試行しています。その流れとして、「かたち」の概念を概説し、次に「意味」について考えます。そしてそれらの立場で、たとえば長い時間で見ると進化…

レクチャー

土曜日に研究員レクチャーを行ないました。 私は話をするのが好きなので レクチャーをさせて頂けることはうれしいのですが、 いつも一方向で終わってしまうのが残念です。 レクチャーという方法論をとる限り仕方ないことですが。 そ…

構造論

初めて構造論に触れたのはもう20年以上前の事だ。 とっかかりが柴谷さんだったからと言うのでもないだろうが とても難しかった記憶がある。 柴谷さんは簡単な事を難しく書くと聞いたのはその後である。 とにかく新鮮な感覚を持った…

ゲノムと言語

ゲノムを言語に例える時、たとえば英語なら26文字のアルファベットからなるのに対して、DNAは4文字の塩基からなるのような表現(考察)は全くもって不適切といわざるを得ない。これは表面的な相似性を安易に比較しているに過ぎず、…

かたちの哲学

研究員レクチャーを初めとして、 大学院講義などでは「かたち」をキーワードに 哲学的議論をしています。 しかし、各レクチャーは単発で終わるために 先の議論へと進めません。 研究員レクチャーは年一回です。 だから、昨年の続き…

ゲノム論

ゲノム論が煮詰まってきました。 論が一人歩きを始めてしまい 「これでいいのだろうか?」と考える日々です。 とりあえず量だけはたまってきました。 この時点で皆さんにお読みいただくべきなのか・・・。 もう少し考えます。 ただ…

ムラトンの論文がもうすぐ見られます

月火と休みを取ってました。で、月曜日にふらっと宮島に日帰りで行ってきました。ただただ暑かった・・・。でも、お好み焼きを食べてきたので満足です。 ムラトンの論文は、なかなかに産みの苦しみでした。結局受理されるまでに8ヶ月は…

サマースクール

夏になると生命誌研究館では、一般の方々に研究活動をしてもらう企画をしています。 今年は、先週の木・金の二日間に渡って北は北海道から南は沖縄まで(とは言うものの九州と四国からの参加者はなしですが・・・)、さまざまな場所から…

ジグソーパズル3

一般に突然変異はかなりの確率で起こっている。その都度に新しい生きものができないのは、高度に組み上がったジグソーパズルを崩して新たな模様にできる可能性がほとんどゼロだからなのだろう。だから、一つのピースに変異が入った場合に…

ジグソーパズル2

存在する生きものには、ひとまず遺伝子のジグソーパズル(すなわちゲノム)が出来上がっている。手持ちのピースを使って完全に「閉じた」かたちで全体が出来上がっている。しかし、突然変異などでピースの形が変わってしまったら、周囲の…

ゲノムとは何か?

ゲノムとは「染色体上の遺伝子が持つ全遺伝情報」と理解されているが、この表現だと遺伝子全てであると誤解されやすい。ゲノムとは、その種を形づくるための情報であり、ヒトゲノムとはヒトという種が成立する意味そのものとして捉えられ…

ジグゾーパズル

生きものとはジグソーパズルの完成品と考えたら面白い。 遺伝子はパズルのピース一つ一つ。しかし、普通のジグソーパズルと違う点が一つある。普通のジグソーパズルは完成図があってパズルができている。しかし、生きもののパズルには完…