南極料理人
少し前に「南極料理人」という映画を見て来ました。 これがめちゃめちゃに面白かった。 実は,尚興園で中華を食べながら新聞を読んでいたとき 映画の宣伝欄に目が行ったのですが 普段は完全に読み飛ばすところなのに、 なぜだかしっ…
私は本当に発生学者?
もともとは生きものの形がどのように出来上がるのかについて 大きな興味を抱いてこの世界に入って来た。 そこに働くメカニズムの究明に心を躍らせ, 分子や遺伝子がどのようにかたち作りに貢献しているのかを知りたいと考えていた。 …
ゲノムにかかる淘汰圧
以前、ゲノムを考える時に個体発生の文脈では「将棋」的であり、系統発生の文脈では「囲碁」的なイメージを持つと書いた。その感覚はいまでもあまり変わらないのだが、この感覚の前提として、ゲノムをかたちと捉えている立ち位置がある。…
次年度研究計画
昨日,館長・顧問・研究員・SICPチーフが集まり次年度の研究計画案について討論しました。 内容についてはおそらく「守秘義務」があるでしょうからここでは述べられませんが 研究員の個性が存分に発揮された面白い時…
ゲノムの進化
ゲノムを対象とする進化の議論に出会ったことが無いと 以前にここで申し上げたことがあります。 ここでいう「ゲノム」とは,遺伝子に意味付けすること無く 遺伝子同士の関係性という「見えないもの」が本質であるという捉え方です。 …
分泌因子とあいまいさについて
このところ,その細胞数の多さから分泌因子によるあいまいな誘導が必然的に生じ、 その結果として脊椎動物(神経堤など脊椎動物を規定する細胞群)が生じたのではないか? などという妄想を展開させています。 これは何も今に始まった…
細胞数とあいまいさ
かなやまさんの質問にあった「どれくらいの細胞数ならあいまいなものが出て来て、どれくらいならあいまいじゃなくなるかの線引き」・・・って話ですが, これは人間が数えて納得する話ではないと思っています。 こんなことを言えばそも…
お知らせ欄が・・・・
今朝,お知らせ欄にかたちまつり2009のことを載せようとごちゃごちゃしていたら お知らせ欄そのものが消えてなくなりました。 何をしたのか分からないので回復しようも無く 現在は真っ白い状態が続いています。 どうしよう・・・…
脊椎動物と無脊椎動物「誘導」(6/6)
ここで視点を変えてみます。BMPなどの分泌因子が隣接する細胞群に働きかけてその運命を変えさせる現象を「誘導(embryonic induction)」と呼びますが,分子的に見るとこの現象は多くの多細胞生物で行なわれている…
蘇さん
隣の研究室の蘇研究員は物静かないい男である。 彼はエコのことを考えて某社のハイブリッドカーに乗っている。 ナンバーも、なかなかシャレた数字を取得されている。 そこまではいい。だが、すごく残念なことがある。 …
ゲノムと表現型
昨日のブログで,宮田先生との感じ方の違いは何に起因するのか 橋本が勝手に妄想してゴチャゴチャ書いてみたのだが、 その後に酒を飲みながらぼーっと夢想しているときに、 「今までに進化をゲノム体系の視点から論じたものを見たこと…
海の家・・・
海の家企画は結局のところ実現しませんでした。 もう,時期的に海の家ではありませんしね。 実は,ちょっときっかけを探していて、 ちょうど京大時代の知り合いが大阪に転勤になると言うことを聞いたので 転勤後に彼を誘って海の家パ…
宮田先生とソフトモデル
宮田先生のソフトモデルには共感する部分が多いと思っている。 しかし,宮田先生とお話しさせて頂くとどうも話が噛み合ないことがある。 その辺りを先日じっくりとお話しさせて頂いたのだが どうも,宮田先生のソフトモデルというのは…
脊椎動物と無脊椎動物「個体発生における神経堤・プラコード・脊索前板の出現」(5/6)
私たちの研究から、神経堤・プラコード・脊索前板の成立に必要な新しい分子機構が明らかとなって来ました。分子発生学の文脈では,元来,遺伝子の発現制御に注目して細胞の分化などを論じるのですが,私たちが見つけた現象は直接的にはこ…
脊椎動物と無脊椎動物「増殖と分化」(4/6)
古くから発生学の研究者は「増殖」と「分化」は互いに相反するものであると考えて来ました。その分子的な基盤はよくわかりません。私が分からないだけなので,実は既に良く分かっているのかもしれませんが,とにかく私は知りません。ただ…
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