ネタばらし

世界中の名作ミステリの謎解き本のようなものが読んでみたい。 ここだけを読めばそのミステリは表面的には語れるというダイジェスト版を。 しかし、ミステリの作家や愛好家はこれを非とする。 ネタばらしは彼らの道徳観では絶対にダメ…

再び、最後の一行

たまに、何かの解説本で「最後の一行がすごい」と書かれているものがある。 で、そこまで書かれる小説を読んでみたくなって手に入れる。 で、読んだのだけど、面白くなかった経験が多い。 もちろん、その「選者」と私の趣向の違いもお…

最後の一行

最後の一行が決め手の小説って理想的だけど、 まあ、「一行」にこだわるとそれほどはないかもしれない。 最後の段落とか最後から数頁くらいでどんでん返しがあれば 「最後の一行」としてもいいかとも思う。   で、ポプラ…

本格ミステリとは?、その2

先日、本格ミステリについて 「謎」があり「解決」があることだろうと思う、と書いた。 これはこれで大して異論はないと思うのだが、 実は、この「定義」に当てはまらないものでも 「本格」と思えて仕方ないものがたくさんある。 む…

マニアと素人(あるいは上達の度合い)

最近、講義や講演で人に話すことで悩んでます。 以前は、人に話すことが得意だったと思います。 一部の人からは研究館で一番説明が上手だと言われたこともありました。 しかし、最近ではどうも話すことが難しいと感じています。 話し…

本格ミステリとは?、その1

本格ミステリと呼ばれる小説ほど、 読者(あるいは作者も含めて)にとって定義の異なるものはないように思う。 四の五の言わず、とにかくトリックを見せてくれ!という人もいるだろうし、 トリックよりもプロットで脅かせて欲しいとい…

曲軒

周五郎は曲軒とあだ名されたが、 これは「へそまがり」という意味らしい。 あんな素直な物語を紡ぐ人がへそ曲がりとはいやはやなんとも面白い。 へそ曲がりだからこそ心の機微を繊細に写し取れたのだろうか? 風太郎の「人間臨終図鑑…

山本周五郎と山田風太郎

この二人を比べること自体が意味のないことかも知れません。 まあ、そもそもこのコラム自体が大した意味を持っていないと思いますので、 この辺りはご容赦のほどをよろしくお願いいたします。   ということで、このところ…

寒くなってきましたね

そろそろ鍋が恋しい季節になってきました。 今日は一人鍋でもしようかな。 お客様がお越しの時にはいろいろと手の込んだ鍋をします。 丸一日かけて煮出したトリガラスープをベースにしたコラーゲンたっぷりモツ鍋とか、 昆布・椎茸と…

本棚

自分の本棚を見られるのは恥ずかしいとよく言われています。 親しい友人も同じことを言います。 しかし、この感覚はあまり私には理解できません。 特に自慢できる本を読んでいるとは思えませんが、 恥ずかしいと思えるほど読書に思い…

時代小説

「切腹」の原作を読んで以来、 何となく時代小説、しかも短編を読んでいます。 いまは山本周五郎の「花杖記」です。   これまで時代小説をほとんど読まなかったのですが、 いやあ、上手いなあと感心すること仕切りです。…

脚本2

私はテレビをあまり見ません。 ドラマなんてまず見ないと言い切ってもかまわないと思います。 しかし、以前に「ジェネラルルージュの伝説」というドラマを見て かなり面白かった記憶があります。 そこで、この原作小説を読んでみまし…

脚本

先日来、何度か書いています映画「切腹」に関してです。 この原作を読みました。 短編で、風格の漂う綺麗な日本語で情緒豊かに描かれています。 で、当たり前のことですが映画の筋書きとはそこそこ変わっています。 ストーリー展開と…

またまた映画の話

で、十三人の刺客も見ました。 これは、役所広司主演の昨年公開されたものではなく、 それのオリジナル版ともいうべきもので、 役所広司の役を片岡千恵蔵がやっています。   新旧二つの違いは非常に面白かったです。 ア…

映画「切腹」を見ました。

この映画は皆さんご存知だったでしょうか? 私はまったく知らなかった。 見終わってしばし唖然。 なぜにこれほどの名画が世に知られていないのだろう? まあ、私だけが知らなかったということも十分にあり得ますので こんなに大げさ…