むかご

もう10年以上前からプランターで自然薯を栽培している。というと、山芋を作っていると思われるかもしれないのだが、そうではない。大きな目的はグリーンカーテンである。ただ副産物もある。それがムカゴだ。

いま、ムカゴが鈴なりになっている。喜ばしいところだが悩ましくもある。いつ収穫したらいいのかがわからないのだ。具体的に言えば、これで育ちきっているのか、まだまだ大きくなる余地があるのかの判断が難しい。山に入ってムカゴを見つけたら大きいのだけを選択して採集している。一期一会、次がないので、そのときに大きいと思ったら収穫するのだが、目の前にあるものは、ある意味では「栽培」しているようなものなので、いま「大きい」と感じても、「もっと大きくなる可能性はないのか?」が気になるのだ。今の判断基準は、ムカゴがついている蔓が枯れているかいないか?である。茶色く萎れた蔓についたムカゴは「これ以上大きくは育たないだろう」と判断できる。だから、まだかろうじて緑色の蔓についたムカゴはまだそのまま放置している。懸念されることは台風である。台風でなくとも強い風が吹くとムカゴは落ちる。その前には収穫したい。毎日ムカゴを眺めては収穫時期を考えている。

ちなみに、ムカゴの食べ方で一番美味しいのはかき揚げだと思っている。ちょっと塩をつけて食べたら最高の酒のアテだ。でも、うちでは揚げ物をしない。大量の油を消費しきれないからだ。だから、収穫したムカゴのうち小さなものはご飯と一緒に炊き、大きめのものは塩茹でにして食べる。土の香りが最高に美味い!秋の味覚の一つである。