改悪

「憲法の改悪」のような言い方を護憲派の方々はよくしているように感じる。「改悪」には反対、それは全国民が同意するところだろうと思う。ただ、「改正」「改善」ならむしろ歓迎すべきことである。護憲派の人が言う「改悪」とは「改憲」と同義であることが、よく聞くとわかる。「憲法を変えること」=「悪」というのが彼らの論法だ。

考え方が異なるのは仕方ない。というか、むしろ健全である。さまざまな考え方を戦わせ、最終的には国民がその是非を決するというのが民主主義なのではないかと思う。自分たちが正しいと思っている考え方も、国民に支持されなければ何も動かせない。

気になるのは、「悪」という言い方である。この背景には、自分たちの考えのみが正義であり、それ以外は悪であるという考え方がある。何度か書いているのだが、人は正義を語るとき冷静な思考が奪われるし、ときに残酷にもなる(123)。まずは相手の主張を丁寧に聞き、自分の考えを丁寧に表現することで議論を戦わせたらいい、というかそれ以外にすることはない。自分が正義で相手が悪という発想のもとに健全な議論は望めないと感じる。これに関しては、近年支持を集めてきた保守を謳う政党にも少し危惧を感じている。どう違うのか明確に表現できないのだが、二項対立ではなく自分たちの考えを丁寧に説明することによって違いを国民に理解してもらい、国民の声を聞くようにはならないだろうか。