高校生の研究
2・3月と高校生の研究発表を見せていただきました。
こちらにも書きましたが、対照実験が考えられていないのがものすごく気になりました。橋本は学生と議論する時に「対照実験は?」としつこく聞きます。対照実験なしに何をどのように考えるのか不思議になりますが、高校生はそんなことは気にせずに、自分たちの希望通りの筋書きで「研究」を発表します。根本的なところで議論がなされないままに物語だけが進みます。だから、根本的(根源的)な質問をさせてもらいます。すると「なんで、そんなことを聞くの?」って感じで高校生はぽか〜んとします。こちらにしたら、「なぜ、そこをしっかり議論せずに先の実験に行けるのか?」と思うのですが、たぶんその辺りが通じていない。高校生はただただ「揚げ足を取られている」と思っているのだろうな。
これは指導不足とか勉強不足の問題ではなく、ちゃんと議論しないまま「決め打ち」で次に進んでしまっていることの問題だろうと思います。ちゃんと議論すればこんなことは起こらないと思います。この議論とは「ただ考えること」を指します。生徒さんでも先生でもいいから根源的な疑問を提示してそれを皆で考えることで研究は深まります。この辺りにも論理力の低下が見て取れるように思います。