斜に構えるということ
たぶん自信がないんじゃないかと思う。
何に対してでもいいけど、まともに対抗しまともにぶつかって、
失敗し恥をかくこと、自分の実力を見せつけられることから逃げている。
それに比して、物事にぶつからず斜めに構えて受け流すこと、
そんなことは簡単にできるけどやらないだけのそぶりをすることは、
他人に対する格好付けというよりもむしろ
自分に対する逃げの感情が強いんじゃないのかと思える。
他人を、物事を馬鹿にしてかかるし、上から見下ろすことが多いのだろうが、
そんな人間はおそらくプライドが高い。
本当にプライドが高いのではなく、
自分が他人に劣っていることを自覚したくない、
見せつけられたくないという気持ちが何よりも最優先されるのだろう。
だから、とにかく他人を馬鹿にする言動が強いように感じる。
ではまともにけんかをすればいいと思うのだが、
それをすることなく、いつでも俺は勝てるという気配だけを見せながら、
ただ俺はそれをしないだけという態度を取り続ける。
こういう時にどう対していいのか分からないのだ。
とは言うものの多かれ少なかれ人間にはこの傾向はあると思う。
私は人間関係を築くのが得意ではない。
だからあえて友人を作ろうとしない。
親しい人を作らないばかりか、他人とは意識して距離を作る。
テリトリー内に他人が入るのを容認しない傾向がある。
真正面から受け止めて、あるいはぶつかって傷つくことに恐れを覚えているのかもしれない。
だからなのか、人間関係には興味がないという風に振る舞っている。
振る舞っていると書いたのだが、これが正しいのかどうかは自分にも分からない。
長い間そう「振る舞って」来たのでこの人格が自分自身になってしまっているので
いまでは本当にそう考えて行動している。
だから本人には逃げで友人を作らないと本心では思っていないところがある。
誰かと一緒にいるよりも一人でいる方が楽だというのも(少なくともいまでは)本心だ。
これも斜に構えているのだろうか?
いまとなっては自分でも判断できない。