食品アレルギー

先日まで頻繁にCMが流れていた有名な石鹸でアレルギー問題が報道されていた。

いやあ、面白い(不謹慎か?)と思いながら記事を読んだ。

新聞記事の内容しか知らないので、これまた間違いはあるかもしれないが、

興味を持ったポイントについて少し書いてみる。

 

報道によれば、私たちが昔から口に入れているものを原料にして

石鹸や化粧品を作っていたらしい。

で、古来より人間が口にしているものだから安心だと言う

「自然派」化粧品として愛用者も大勢いたらしいのだ。

そして、まさにその「古来より口にしていた食物成分」に対し

アレルギー症状を覚える訴えが相次いだということのようだ。

アレルギーの理由は定かではないそうだが、

記事によれば、口から入り胃や腸を通って吸収されるものに対する体の防御機構と

直接皮膚に触れる異物に対する防御機構が異なるのではないかということであったが、

私は以前より、生きものにとっての毒とはそれまでに経験したことのないものであると言ってきたように、

毎日のように口から入り肛門から出る天然物質であっても、

毎日直接的に塗り込まれるということは皮膚にとっては未経験であり、

あるいは未経験の濃度に日々晒されるということにもなり、

それが体にとって「異物」として認識されたのではなかろうか。

で、興味深いことは、皮膚に触れる時だけアレルギーが出るというのではなく、

アレルギーが発症したら、口から入ったものにまで反応するということで、

結局、発症した人はその食材が含まれる食べ物を口にできなくなったようだ。

 

「天然成分」ということで安心してはいけないということであり、

やはり普通が一番ということこそが生きものにとって重要なことなのだろうと思う。

そう言えば、ずっと昔に耳にしたことで驚いたのは、

妊婦さんがお腹の子によかれと思って毎日大量の牛乳を飲んでいたら

子供が牛乳アレルギーになったということである。

まだ学生だったのでこの話自体がその後どうなったのか知らないが

無責任を承知でその時の思ったことを書けば、

日頃から普通に口にするものであっても、

その量が異常であれば体が何らかの防御反応をするのだということである。

生きものはこの地球環境で進化してきたのだから

これまで出会ったことのない環境に晒されると異常事態だと認識するのだろうか?

よくわからないが、普通に越したことはないと思い始めたきっかけのひとつだったように思う。

その意味ではサプリメントにも少し違和感を覚える。

まあ大人はいいかもしれないが、

小学生が塾の帰りなのだろうか、駅の売店でリ◎ビタンなんか飲んでいると

「大丈夫か?」と他人事ながら心配になる。

ビタミンCも、一日に数グラム単位で簡単に摂取できる。

普通の食生活で一日に取るビタミンCはたぶんその数百分の一程度だろう。

サプリメントの文化が広まってまだ数十年である。

「水溶性ビタミンは過剰摂取しても尿から排泄されるから大丈夫」って信じていいの?

我々の子や孫の時代にとんでもないことが起きないのか、少々過剰に危惧をしている。