ジヒドロゲンモノオキシド(DHMO)

無色透明・無臭・無味の化学物質ジヒドロゲンモノオキサイド(DHMO) は、

通常は液体の状態で存在しますが、固形状態では身体組織に激しい損傷を起こす原因となります。

DHMOは大量発汗、多尿、腹部膨満感、電解質異常などなどの原因ともなりますし、

癌細胞など病変した細胞にDHMOが含まれています。

母体から胎児へもDHMOが伝わります。

環境破壊の結果であり原因としても知られている酸性雨にもDHMOが検出され、

また洪水や津波の原因となることも知られているものです。

 

上のような文章にはみなさまもこれまでにも出会ったことがあるかも知れません。

で、もう大半の方は何を言いたいのかご理解くださっているでしょうが、

化学の時間を思い出して頂ければ分かるように、

「ジ」は二つ「ヒドロゲン」は水素、「モノ」は一つで「オキシド」は酸素、

だから、DHMOとは水素Hが2で酸素Oが1の化合物H2O、すなわち水のことなのです。

水と分かって上の文章を読めばその巧みさがよくわかると思います。

ここに書かれている内容はまったくの事実であり嘘は一つもありません。

固形状態の水とは氷のことなので凍傷の原因にもなり得ます。

もちろんこれ以外にもいくらだって付け足すことは可能です。

たとえば「最新鋭の軍事施設には大量に備蓄されている」とか。

そりゃ、最新鋭の軍事施設にだってそこに働く人が飲む飲料水もあれば、

機械や設備を洗う水だってあるでしょうからね。

 

何となくこういう目で見ると、世間にあふれている情報のかなりのものが、

この手の「詭弁」的な語り口であるような気がします。

ひねくれずに素直に見ればいいのかも知れませんが、

どうしても、斜めからモノを見てしまう性格になってしまいました。

そして、そう言う見方をすれば、

「それはないやろ」って思うことがたくさんあるように思います。

私の文章にもそういうのはたくさんあります。

皆さん、騙されないようにしましょうね。

 

そうそう、最近「騙された」のは、昨日のことです。

夕食にビアホールへ行きました。

メニューに「新じゃが唐揚げのバター炒め」みたいなものがありました。

その時は肉系のものがすごく食べたかったので気分がそっちに行っていたのかも知れませんが、

「唐揚げ」を「鶏の唐揚げ」だと思い、

いったん揚げた鶏肉とジャガイモをバターで軽く炒めたものって風に読みました。

酢豚なんかでもあるように、揚げた肉を炒める料理って珍しくないですからね。

で、出てきたものは油で揚げたジャガイモをバターで炒めただけのもの。

まあ、要するに芋だけでした。

私は、この料理と一緒に「カリカリポテト」も注文していたので、

目の前には芋だけが並ぶというなんとも言えないことになりました。

ウエイトレスはきっと「めっちゃ芋が好きな人」だと思ったことでしょう。

ああああ、騙されたあああああ。