と思います

「〜と思います」って言葉はよく使われるが、

この言葉の多くは日本語としては間違っているとされる。

だから、ほとんどのアナウンサーはこの言葉をつかわなかった(らしい)。

しかし、最近では多くのアナウンサーがこの言葉を使う。

「被災地の方々のお役に立てられたらと思っています」みたいなことを

あのNHKのアナウンサーですらニュースのコメント中で言っていた。

たぶん「思っています」の前に「うれしいと」くらいの言葉が省略されているのだろう。

 

「○○をしてほしい」を意味する時に言う「○○と思います」もある。

「参加してほしい」ときに「参加していただければと思います」って感じ。

もちろん、「思います」のすべてが間違っている訳ではないだろう。

しかし、「始めます」を「始めたいと思います」ってのは違和感を覚えてならない。

ひどいのになると「始めさせて頂きたいと思います」だ。

どうして「始めさせて頂きます」と言わないのだろう?

以前は何も気にならなかったのだが、

この「思います」の使い方が間違えていると知らされてからは、

もう気になって気になって仕方がない。

この使い方が間違えているとの指摘は、

さまざまなところであるのかもしれないが私は新聞で知った。

その記事によると、言い切ることであたりが強くなりすぎるような気がするので、

耳障りをよくするために、あたりを弱める為に「思います」をくっつけるということだ。

 

気になり出したら強烈に気になってしまう。

だから、私はこの言葉をほとんど使うことができなくなった。

「○○していただけたらと思います」なんて言葉は元々使わないし、

これが正しい日本語だとは以前から思えなかった。

何を思うの?って「思う」。

これはおそらく「○○していただけたら幸甚に存じます」の

「幸甚に(ありがたく、幸いに・・・)」が抜け落ち、

存じますと同様の意味合いとして「思います」がついたのではなかろうか?

 

このまま定着すればこの言葉が正しい日本語となる。

しかし、おそらく私には「正しい」とはもはや感じられないだろう。

ここで「日本語の乱れ」を言い始める(この文章で既に言っているのかも?)。

これが「年寄り」の仲間への第一歩なのだろう。

そして多くの場合、こういう事を言うヤツに限って日本語がかなり乱れている。

気をつけなければ・・・・。