京都大学博士

確か、私が学位を取得した年から学位の表記が変わったと覚えております。

学位表記は、一番最初は国が認める「理学博士」でした。

次に、各大学で学位を認める形式となり

「理学博士(京都大学)」と表されるようになりました。

そして、「京都大学博士(理学)」と変わった経緯があります。

国が認める学位から、各大学で認める学位へと変わる年には

駆け込みの学位申請がたくさんあったと聞きます。

要は、国家のお墨付きの方が大学のお墨付きよりも権威があるように思われ、

どうせなら権威のある方をもらいたいと考えた人が多かったのでしょう。

「博士(理学)」に変わった理由ですが、

おそらく欧米でのPhD.というのに倣ったのでしょう。

PhD.は、医者を表すMD以外のすべての「ドクター」に共通で、

だから、文学博士もPhD.のはずです。

面白いのは医学博士もPhD.ということで、

だから、医師であり医学博士の称号を持っている人の肩書きは

MD.PhD.となります。

さて、私は自分作成の名刺に「京都大学博士」と書いています。

その理由は、この表現がすごく好きだからです。

なぜ好きなのか・・・

それは、○○博士って物知りのことを指すことがあるでしょ?

だから、京都大学博士って称号は

京都大学のことをよく知っているような雰囲気がないですか?

生協のどのおばちゃんがご飯をたくさん盛ってくれるとか、

学内の秘密の抜け道を知っているとか・・・。

この何とも人を食ったような表現がおかしくて気に入っています。

でも先日、学歴を自慢しているみたいなことを言われました。

わざわざ大学名を入れるのはイヤらしいってことらしいです。

なるほど、そういう見方もできるんですね。

この商売をしていると回りには東大京大などごろごろいますし、

逆に言えば学歴(出身大学)など屁の突っ張りにもならない。

良い研究をするかしないかがすべての評価の基準なのです。

だから、「一般」の感覚からズレているのかも知れませんし、

普通には「自慢」みたいに感じることが多いのでしょうか?

まあ、そう思われる人にはそう思われるしかない。

それ以外の、この「物知り博士の味わい」を感じていただける方に

にやっと笑ってもらえれば満足です。

先日、新しい名刺を作りました。

前回のは写実風(というほどでもないけど)のイモリとカエルでしたが

今回は明確に漫画調のイモリとカエルをデザインしています。

また、機会があればもらってやってください。