手相

「生命線が長い人は長生きする」

これが正しいかどうか私は知らない。

ただ、意味論から考えるとこの言い方は逆だと感じる。

本当にそういう調査をしたかどうかは分からないが、

生命線の意味、あるいは生命線の長さの意味は、

かなり多数の手相を調べた上で、

ある手相の人に共通する「意味」の存在が明らかとなり

そこから冒頭の結論になるはずだから、

「生命線の長い人が長生きする確率が高い」と

正確にはなるはずであろう。

 

言い方を変えれば、手のひらに存在するあらゆる皺を比較し

長寿の人に多く見られる皺のパターンがどのような状態なのか

それを統計的に処理して初めてその皺に意味が生じるということであろう。

 

ものごとの意味を考えるとき、

意味はア・プリオリには存在し得ないという事実をしっかり頭に焼き付けておかないと

このような本末が逆転した思考に陥るのだろうと思う。

 

以前「探偵ナイトスクープ」で調べていたのだが、

生命線が短い長寿の方もいるし、

生命線が長くても短命の方もいる。

あまりに当たり前の事だし、

ただそれだけの事である。