novel

“novel”が「小説」を指すようになったのは14世紀中頃だそうだが、実際に「小説」を指す言葉として広まったのは15世紀初頭に発表されたドン=キホーテかららしい。実際にnovelという単語の意味は、単に「あたらしい」というよりは「奇抜な」のニュアンスが強い。私たちも、新しい遺伝子を発見したときや、既知の遺伝子あってもこれまで報告されていない機能などを見つけたときには”novel”という単語を論文に用いる。単に「未知の遺伝子」というのではなく”brand-new”という意味合いを持たせたいためである。だからnovelは概念的にまったく新しいものではならない。そうでなければfictionだ。”fiction”とは「創作」であり「架空の物語」である。Fact is stranger than fictionという諺も、「小説よりも」というよりは、「(人間如きが)創造した架空の物語よりも」というニュアンスだろう。