直義と三成

足利直義と石田三成、小説からの印象でしかないが、なんとなく不器用さが似ているような気がする。

私はとにかく理屈が通らないことが嫌いだ。理屈に合わないことには納得ができない。これは一般に言う「常識を重んじる」とは異なり、自分なりに理屈が通ればいいという身勝手な考えでもある。ただ、理屈(論理)が存在しなければ気持ち悪い。いったん忠誠を誓ったのなら、いかなる理由があろうともそれは守らなければならないし、守られないのであれば忠誠を誓ってはならないと思っている。だから、直義と三成にすごく共感できる。高師直や徳川家康のようなやり方を卑怯だと感じるし一切許容できない。とにかく不器用だとも思うのだが、彼らの歴史を知っていたとしても、彼らと同じ立場に私が置かれたら彼らと同じ判断をしてしまうだろうと思う。理屈など後付けでなんとでもなるし、究極的には「勝てば官軍」なのだろう。それは重々に理解しているのだが、負けると分かっていても理が通らない行為は私にはできない。なぜこのような不器用な思考が構築されたのだろう?自分自身でも不思議でならない。