脳 その4

ダラダラと書き連ねて、橋本はいったい何が言いたいのか?

人間が言語を習得できる生物学的な意味は、人間が生まれてから数年間は一人では生きていけないといった「生物としてかなり不利な状況」を受け入れたことに大きな理由があるのではないか?ということ、そして、ヒトに限らず多くの動物において俗に「本能」と呼ばれる行動を支配する神経回路のみを生まれながらに持っているのではなく、その回路のみが拘束から開放されているから結果的に機能しうるとできないか?という考え方の転換である。多くの神経細胞が、周囲のどれともネットワークをつくらず、生まれてから学習によって新たな神経ネットワークを構築していくと考えるより、多くの神経細胞が互いにネットワークを確立していると考える方が、理にかなっているように思うし、多くの生命現象に(進化の過程ですら)類似の制御が見られるように思うのだが・・・。この考え方は、(広い意味での)学習の過程で、使用されない神経ネットワークが淘汰されることで、ひとつの基本OSの設定が完了するとする。こう考えれば、言語によって思考が影響を受けるというサピア的な考え方も説明できそうな気はする。

(おわり)