読書 番外編(後編)

話はズレるが、華丸大吉のネタで相性の悪いものとして「寿司にコーラ」というのがあった。これには激しく同意した。その後、休日のお昼に入った寿司屋でコーラを飲む客に何度も出会った。ちょっとびっくりしたので、その客が出てから板前さんに「コーラってよく出るんですか」と尋ねたところ、「普通にみなさん飲みますよ」と言われた。ということは、華丸大吉のネタを聞いても共感できない人が一定数いたのではないのだろうか。人の価値観ってさまざまだなあと思わせられることのひとつだった。

同様に、これは酒飲みだからこその感想かもしれないが、アルコールをまったく飲めない人と食事に行く時に、少なからずの人が「ウーロン茶」を注文するのだが、これがどうも受け入れられないのだ。これはもう理屈では語れない。ウーロン茶を注文する理由はわかるし、同じことをこちらもお酒でしているのだから文句を言うつもりもない(と言いながらここで文句を言おうとしている)が、これまでの経験から見ていると、その人たちはウーロン茶が好きと言うわけでもなさそうで、「飲み屋でお酒が飲めないからという理由でウーロン茶を注文している」としか思えない場合がほとんどなのだ。だから、極めて自分勝手なせこい話になるのだが、ウーロン茶を特に飲みたいわけではなく普通にお茶でも水でも構わないのだが、アルコールが入っていない飲み物の代表として便宜的に「ウーロン茶」と注文するのであれば、普通に「お茶ください」で良くないか?と思ってしまうのである。烏龍茶ならお酒と変わらない金額がかかるが、多くの飲食店でお茶はタダである。こういう食事の場合橋本が支払うので、お酒ならいくら注文しても気にならないのだが、ウーロン茶にお金を払うのがどうも納得できない。いやいやわかっていますよ。この言い分がとてもセコイことは。こう思う自分自身が小さい人間であるということも。でも、私なら、お酒を飲めない状況で先輩がご馳走してくれるときは「お水ください」と言う。この感覚(価値観)は自分でも説明できない。食事やお酒なら高いものを頼んでくれてもまったく気にならないのだ。むしろ、そこにいる後輩や学生が遠慮しているとあえて「〇〇食べようか?」と値段の張るものを注文する。若い人がたくさん食べてくれるのは本当に嬉しいし、若い人と食事に行って支払いが大きくなる時は良い気持ちになることすらある。なのにウーロン茶を心のどこかで許容できないのだ。定食も出しているような飲み屋で食事をする場合(「焼き魚定食ください」という場合)、無料のお茶や水を飲むだろうし、ここであえて烏龍茶を注文する人を橋本は見たことがない。同じ店なので定食じゃなく単品を(焼き魚定食ではなく焼き魚を単品で)頼むとなぜ突然ウーロン茶の選択肢が出てくるのだろう???不思議なのだ。ちなみに、酒の席でのコーラやオレンジジュースはウーロン茶以上に論外だと思っているのだが、これも論理的に説明などできない。

読書から書き始めたが、最後は飲み屋での愚痴で終わってしまった。もう直ぐ還暦を迎えようとするのにまったく人間ができていないな。