免疫? 1/4
「子どもを花粉症にしないための9か条」が理化学研究所から出されている。花粉症とは本来であれば反応しない物質に対して免疫系が過剰に反応することを指すと考えよう(もちろんこれだけを守っても花粉症になる人はもちろんいるだろうからこれ以外を排除するつもりはない)。だから、これらの提言は正しい免疫を体に作るために気をつけることと読み替えることができる。
提言の中から「適度な不衛生」に注目して私が子供だった頃のことを少し書く。泥遊びをし手を洗わずにおやつを食べると親から叱られた。手を洗ったにしても「除菌にうるさい親」からの厳重な監視の元に洗っているわけではない。時代的にも昔は「除菌」という概念すらなかったように思う。だから手洗いにしても手を水に濡らしたくらいのことで済ます。そういう生活をしていたらさまざまな異物が体内に入ってくるが、それくらいのもので病気にかかったりしていたら人間はここまで生き延びてこない。だから結果としてはせいぜいお腹を壊すくらいのことで済む。ただ、昔は衛生状態も今よりはずっと悪かったから、死に至るような病原菌やウイルスも周囲にはたくさんいた。だからいつの時代も親は「手を洗いなさい」と口をすっぱくして子供に言っている。
だから日常的に適当な量の「外敵」に接していることは身体(免疫系)を鍛えるためには大切なのだろう。それが理化学研究所の提言にもなっているのだと感じる。
(続きます)