雪の狼、つづき
上巻は、その終わり方も含めてすごく良かったのに
(https://hashimochi.com/archives/9864)、
下巻に入ると御都合主義のオンパレード。
いやいや、それをやったら何でもありでしょって感じです。
少なくともミステリ読みにとっては耐え難い。
たとえば人を殺そうと思えばその場に偶然にナイフやピストルがあり、
塀を越えて逃げようとすれば偶然そこには梯子とロープがある。
逃走を図ろうと考えたら単車や車が偶然にすぐに用意できるし、
絶体絶命のところに何度も何度も奇跡が起きて生きながらえる。
宿敵として話が進んでいた相手が偶然にも生き別れの肉親であったりして
最後に計画の手助けをしてもらえる・・・・なんて、
こんな御都合主義を出しても良いのなら
物語を考えるのは難しくないんじゃないかな?
これがミステリ小説であるとして、
密室殺人事件を扱うときに「壁をすり抜けられる人間」が出てくるとか
隠し扉や隠し部屋があったとか・・・・これ普通に許容できますか????
途中まではかなり期待したのになあ・・・・・。
やはりピルグリムは偉大だった。
でも、危機一髪を何度も何度も回避していくハラハラドキドキ感は
映像には向いているのかもしれませんね。