国民栄誉賞

長嶋茂雄氏と松井秀喜氏の国民栄誉賞が授与されますね。

特別な思い入れはないものの喜ばしいことに変わりはないとおもいます。

いいことだ。

 

ところで、国民栄誉賞が王貞治氏の偉業を機に制定された話は有名ですが、

プロ野球関係ではその後に衣笠祥雄氏しか受賞していません。

イチローは現役中を理由に打診を断ったということらしいし。

でも、実はもうひとり打診されて断った人がいます。

ご存知でしょうか?

「世界の盗塁王」福本豊氏です。

断った理由も福本氏らしい。

そんなんもろたら立ちションもできんようになる」ということだそうです。

 

福本氏の発言の奔放さは有名で、

私など福本さんの解説聞きたさだけで野球中継を見ることがあります。

ドラフト会議翌日の新聞記事、しかも他人の読む新聞記事で自分が指名されたことを知ったとか、

盗塁の秘訣を聞かれた際には「塁に出ること」と話したとか、言い出せばきりがありません。

なかでも個人的に秀逸だと思うのは「たこ焼き」です。

息詰まる投手戦でスコアボードにはゼロが並ぶ緊張の瞬間に、

まさにゼロが並んだスコアボードを指して「たこ焼きみたい」と発言し、

さらにどちらかが一点を取ると「たこ焼きには爪楊枝やな」みたいなことを言った。

こんな話は考えてもできるものではありません。

もう才能です。

いやあ、本当にうらやましい。

 

しかし、同じことばも彼以外の人がいうとおそらくは面白さがまったくなくなると思います。

大きな外野フライがギリギリでフェンスを越えなかった時に

アナウンサーから足りなかったものを聞かれて「それは距離やろ」って答えるのなんかは、

福本氏以外には誰一人まねをできない至高の芸だろうと思いませんか?

 

長島・松井両氏には申し訳ありませんが、

国民栄誉賞の話になると必ず福本さんを思い出しています。