美的感覚
美的感覚ってどういうものなのでしょうね?
特に高尚な話をするつもりなどありません。
芸術的な美的感覚なんて議論などできる能力は持ち合わせていませんし。
まあ、芸術でいえば、
若い頃はヨーロッパの宗教画が好きでした。
フレスコは見たことないけど、
分厚く塗られた(塗られたと言うより絵の具が乗せられたって感じの)油絵なんか
すごく好きでよく美術館に見に行ったものです。
しかしあるとき、この類いの絵をまったく見られなくなってしまいました。
理由は分かりませんが、極端にいえば「嫌い」になったのです。
今でも宗教画は苦手です。
で、今日書きたかったことは美人についてです。
美人というか、女性の顔の好みってことなのですが、
これが自分でよくわからないのです。
大雑把に好きな顔と苦手な顔があるのはいいのですが、
ある芸能人を見た瞬間に雷に撃たれたように魅了されたことがあります。
漠然と「綺麗だな」ではなく、「絶世の美人」という感覚です。
もちろん絶対的な意味ではなく、
これぞ私の個人的な究極の美みたいに思うわけです。
これが、長続きしない。
ある時に、その女性を見たら「普通にきれい」よりもランクは下になっています。
もちろん、そんなことが頻繁にあるわけではありません。
というか、「絶世に美女」だと思う人なんて47年間生きてきて
記憶にあるだけで3人にしか感じたことはありません。
その感情が、たぶん一ヶ月持たないのです。
その間、何があったわけでもありません。
誰かに否定的なことを言われたわけでもないし。
この感情(感覚?価値観??)の移ろいが自分自身で理解できないのです。
たとえば、そのときに世間で「美人」と言われている芸能人を見て
「どこが綺麗なのかぜんぜん分からない」と言うこと、
あるいはその逆にけなされている女性を「きれいやん」と思うことはよくありますが、
それは単に周囲と自分の価値観の違いの問題なのでわかります。
背の高い人が好きとか低い人が好きとか、
細い人が好きとかぽっちゃりが好きとか、
きつねが好きとかたぬきが好きとか好みはさまざまですからね。
過去にも友人が力強く「あの子は美人だ」と言っていた女性を
口では「そうだな」と合わせるものの、心の中では「???」ってこともありましたし。
でも、自分自身の中で、しかも一生に一度ってくらいの衝撃で
「絶世の美」だと感じたその気持ちが一ヶ月も経たずに変わることが
まったく理解できないのです。
こういうことっていうのは一般的に良くあるのでしょうか?