わからない
トイレで他人がどのくらい紙を消費するのか分からないと書いた。
同様のことがいろいろな場面であると思う。
よく感じるのが男女の問題である。
いや、それほど大した話ではないのだが、
私は、男性のことは、特にかなり個人的な所作に関することは、
自分のこと以外には分からないことが圧倒的に多い。
しかし、男性が自分の彼女に対して「男はこういうものだ」というのを聞くことがある。
その多くに納得できないのだ。
「だって、俺はそうじゃないもん」ってのがその時の感情である。
でも、聞いている女性は「ふ〜ん」って感じだ。
さて、ここで考えることがある。
私は親しい友人を作らないので特殊な例かもしれないが、
他の男性の個人的な(プライベートな)立ち居振る舞いをほぼ知らない。
しかし、例えば付き合っている女性とはそれなりに親しくなる。
一緒に暮らす訳ではないにしてもかなり生活に密着していると思う。
だから、少なくとも「女性ってこうなんだ」と感じることはある。
もちろんそれで女性を一般論化するつもりは無い。
違う女性と付き合えば違う側面が見える。
極論すれば、個々人がすべて異なるのは当然のことかもしれない。
しかし、そうは言ってもやはり大きなくくりで男性とは違う一面には気付く。
何が言いたいのかといえば、
「男ってこういうものだ」という男性の言葉を聞いている女性の方が、
もしかしたら「男性」に関してはその男よりもよく知っている可能性がある。
だから、さっきの「ふ〜ん」って言った女性も
納得して「ふ〜ん」と言ったのかどうかはかなり怪しいものだと思う。
ある男性が「男ってこうだよ」と言われても、
「それはお前だけやろ」って思いしか私には持てないのだ。
その意味で、その男の言う「男性とは」には異論を持てるのだが、
では、男性というものを一般論にして話すことはできない。
現実にそれほど多くの男性のプライベートを知らないからだ。
このように男性よりも男性のことを分かっているのは女性の方だと思う。
だから、女性に対して「男論」を熱く語る気には到底なれないのだ。