ボーダー
私には全く縁のないファッションの話だがボーダー柄って言葉を耳にすることがある。
どうも横縞の柄を指す言葉らしい。
私のような古い世代には「囚人服」として馴染みのある横縞のシャツもボーダーだ。
しかし、ボーダーって言葉は境界じゃなかったっけ?と不思議には思っていた。
カタカナにしたら境界と同じ発音になるが元のつづりは違う単語なのだろうかと
ボーダーという言葉の由来が分からないまま、
「まあ、そう表現するのだろう」と何となく信じていた。
先日、何かの折りに調べてみたらちょっと違っていた。
ボーダーとは普通に知られているように境界の意味で良かった。
そして、びっくりしたのは縞模様をボーダーというのではなかったということだ。
例えばTシャツの裾や袖口などまさに境界部分に、
境を強調するように縁取りをした柄を指すということで、
縞模様はボーダーのひとつのパターンにすぎないってことらしい。
いつもいうが、単語の意味は文脈によって決まる。
だから時代により意味が変わることは当然であろう。
私はあまりファッションの言葉に触れることはないから分からないのだが、
私が聞く文脈に矛盾しないボーダーという言葉の意味はまさに囚人服であった。
だから、話し手は本来の意味をご存知だったのかもしれないが、
少なくともボーダーは横縞模様を指すと考えて話している人もいるのではなかろうか?
なぜなら、本来のボーダー柄のシャツを着ている人にボーダーというのを聞いたことがないからである。