推理小説作家

推理作家は大変だと思う。

日々トリックやプロットやを考え続けなくてはならないだろうから。

でも、「これを思いついたから一冊の本にしようと思ったんだな」と

簡単に気付くようなので小説を書かれるはうれしくない。

「トリックの必然性」なんて大げさな議論を展開させるつもりはないが、

でも、「貨物列車は夜間の線路が空いているときに走る」

だから「通常の列車よりも何倍も時間が掛かる」という知識を何かで知って、

ただそれだけで長編小説を書かれても困る。

ただの蘊蓄を無理矢理に披露したかったとしか思えないのだ。

いや、もしかしたら私には気付かない奥深いものが潜在するのかもしれないので、

強く何かを主張するつもりもないのだが・・・。

まあ、思いついたプロットやトリックを違和感なく小説のかたちにするのも

作家の実力のひとつであろう。

そして、同様のことが学術論文の執筆にも言えると私には思える。