国債

「赤字国債」が悪者になっている。「子孫に借金を残すな」というのが至極正論に聞こえる。言っていることはその通りだと思う。ただ、状況によって国債発行は意味のある政策になると感じる。

すごく一般論なのだが、「いま足りないから借金して(国債発行して)なんとかしようか」はダメだ。家計でこれをやったら破産する。でもね、たとえば東日本の震災とか「100年に一度」のことなら、それこそ償還期間100年の国債を発行して何も問題ないのではないだろうかとおもう(さすがに100年というのは言い過ぎだとは思うが)。

同様に、先日も書いたように少子化対策なども国債発行をして予算を確保するのは十分にありだと感じる。いまたくさん産んでもらって、その人たちに20〜30年後に税金を払ってもらえるなら、それは何もしなければ一切入ってこなかった税収なわけで、それを召喚に当てて何が悪いのかと思う。だから、一人子供を産んでもらったら一千万、二人目以降は二千万とか、三人目以降なら所得税を取らないとか、それこそ「異次元の」政策を打てる財源は確保できるはずだ。「財源がない」だから消費税を上げるってのは、近視眼的な考えのように感じられてならない。逆に言えば、国債ってそういう目的のために発行するものじゃないのかな?

このところ、全国各地でインフラの老朽化が言われている。上下水道管の破損による痛ましい事故も起きた。これも、耐用年数50年というのであれば償還期間50年の国債(地方公共団体が債権って発行できるのかな?)で構わないので、一気に交換してはいかがだろう?お金を貯めておけばよかったのかもしれないが、日常的な施設の維持管理や人件費などで使われてきただろうし、何より「水道代が高い!」と文句を言われそうだから、やはり日常的に徴収する水道代に上乗せするのはやりづらいように思う。一生に一度の買い物である住宅なんかは多くの人がローンを組む。これと同じ感覚ではダメだろうか?一生に一度(住宅)なら35年の、5年に一度(自動車など)なら5年のローンを組むことが悪いとは思えない。

「赤字国債は悪だ」「子孫に借金を残すな!」、なんとなく耳障りの良い言葉だが、では今の国民がすべてを背負うことが正義なのか?ちょっと疑問を感じる。って、考え方がど素人すぎるのかな?