いみな

古来、高貴な方々は本名と生年月日は秘密にしていたらしい。それらが知られると呪い殺されるから他人には知られないようにしたと聞いた。だからなのか、本名を諱（いみな）と呼ぶ。忌み名とも表記される。

昔からのしきたりを引き継いだものだったのか、侍も本名で呼ばれることを嫌った。というか、本名で呼ぶことはかなり無礼なことだったらしい。ドラマや映画のように、「信長様」と呼ぼうものなら瞬時に首を刎ねられていただろう。ではなんと呼ばれていたのか？官名あるいは字（あざな）でよばれた。大石義雄は内蔵助（くらのすけ）と呼ばれたし、息子の義金は主税（ちから）と呼ばれた。石田三成は治部少輔（じぶのしょう）、盟友の大谷吉継は刑部（ぎょうぶ）である。互いに「治部殿」「刑部殿」と呼びあっていたはずだ。昔の大河ドラマ「独眼竜政宗」で政宗を演じる渡辺謙がドラマの中で自分自身のことを「政宗じゃ」と呼んでいたことを印象的に覚えているが、伊達藤次郎政宗の藤次郎が字で政宗が諱なので、おそらくは藤次郎あるいはその官職で呼ばれたのではなかろうか？

いま読んでいる小説で、信長が己自身を「上総介（かずさのすけ」と称していたのを見て「ちょっとブログに書いてみよう」と思っただけなので、いつも通り、何も調べずに思ったまま書いています。大きく間違っている可能性は低くありません。興味のある方は正確な情報にあたってください。