単車
最近の若い人はどうかわかりませんが、私くらいの年齢の人間はオートバイのことを単車と言います。バイクという方もいらっしゃるかもしれません(ちなみにアメリカでバイクというと自転車を指します)。先日、「車輪は二つなのになぜ単車?」と聞かれました。なるほど、たしかにそういう疑問は生じるかなと思いますが、私の中ではわりと常識に属する知識だったので、「若い人に教える大人がいなかったのだろうな」とも思いました。まあ、自分自身を振り返れば、このような説明をした記憶がありませんので、私もその責任の一端を担っているわけですね。言い訳をすれば、あまりに「当たり前」すぎて知らないということに気づかなかった。
で、単車の由来ですが、単車が先にあるわけではなく、昔は側車がついているものが当たり前だったわけで、その側車がなくなったものを「単車」と呼ぶようになったということです。昔は自動車がそれほどなかったので、オートバイに側車(サイドカー)をつけて車がわりに荷物や人を運んでいたのが、自動車が増えてきたせいで側車が不要になってきたという流れがあったように思います。そう言えば、私が子供の頃には前輪が一つの「三輪自動車」が走っていましたが、もしかしたら側車つきオートバイから四輪自動車に移行する過渡期だったのかもしれませんね。私はサイドカーのついたオートバイを「かっこいい」と思うので、今でもたまに見かけたら目で追います。単車乗りに言わせたらめちゃくちゃ運転しづらいらしいですね。