トーキングヘッズ
トーキングヘッズというバンドはご存知だろうか?
私は小学校の高学年〜中1にかけて洋楽を聴き始めた。とはいうものの、何も信念はなかったし友人もいなかったので、気になったものを闇雲に聞くだけだった。最初にハマったのはジョン・デンバー。いまでもカラオケではよく歌う。北新地のRという店に行けばユウさんが生ギターで「カラオケ」をさせてくれる。同時期にクイーンも聞いたしビリー・ジョエルも聞いた。ポリスもブルース・スプリングスティーンやCSNYも聞いた。本当にその時に耳にする様々な音楽を聴いていた。12インチシングル版のレコードを集めるのが好きだったから、ホール&オーツとか広い意味でのディスコミュージックはたくさん聞いたと思う。ただ、ビートルズだけはなぜだか聞くことはなかった。今でもカラオケで歌うことはあるが、ビートルズの良さはまだ理解できていない。
70年代の終わり頃にトーキングヘッズに出会った。最初は「面白い音楽だなあ」くらいにしか思っていなかった。そして時は流れ、「リメイン・イン・ライツ」の登場である。レコードに針を落とした瞬間に腰が抜けるくらいにびっくりした。「なんじゃこりゃ」の世界である。そして、個人的には一番素晴らしいと思うアルバム「スピーキング・イン・タングス」と、それに続く映画「ストップ・メイキング・センス」である。この映画は今になってでさえも格好いい。監督はジョナサン・デミ、かのトマス・ハリス原作の映画「羊たちの沈黙」の監督である。
残念ながらトーキングヘッズは解散してしまったが、デイヴィッド・バーンは定期的に実験的な音楽を届けてくれる。昨年だったか、ブロードウエイの企画「アメリカン・ユートピア」が映画になって公開された。素晴らしいのひとこと以外に言葉がない。この関連で、もし興味があればご覧いただきたいのは「めだまろん」という映画だが、これは見る人を選ぶのであえてここでは論じない。
話は変わるが、昔のトム・ウエイツも好きである。ただ、個人的に彼の最高傑作と思っているのは「レイン・ドッグス」である。それ以降はちょっとやかましいだけになったような気がする。同時代に出たルー・リードのアルバム「New Yolk」もかなりいい。「ベルベットアンダーグランド」の頃の退廃した雰囲気を残しつつ全体がキレイに仕上がってきている。
もちろん個人の感想です。