プロダクトアウト 3/3
「考える会」も「作問の会」も、あるいは「英語の学習法」も、自分なりには自信を持ってお勧めできると勝手に自負しています。論理的にはそれほど間違ったことを言っていないという信念もあります。しかし、それも実証されなければ机上の空論、ただのほら吹きで終わります。運良く周囲の方のご尽力によって始まった「考える会」では期待を遥かに超える結果となりました。参加された先生方のご感想も好意的なものばかりだったし、それはご感想を読むまでもなく、その場の空気からも参加者の充実度や満足度を肌で感じられました。だから、「やってよかった」と安堵もしましたし「もっと洗練したい」とも思いました。そして「もっとたくさんの先生方にこの経験をしてほしい」とも感じています。これらは成功例と言っても良いでしょう。ただ、やはり「石橋を叩いて壊す」橋本の性格から「同じ柳の下に2匹目のドジョウはいない」と考えてしまいます。学生が悩んでいたら「とにかくやってみたら」とアドバイスしますが、自分のこととなるとそれができません。まあ、こう書くと悩んでいるようにも感じられるかと思いますが、この性格を長年やっているとこんなことでは悩まないようになりました。要は、ものすごく引いたところから自分自身を眺めていて、「何かのきっかけがあってやれるならやったら良いけど失敗したら相手様に迷惑をおかけするから自ら積極的に動くのはやめておこう」という結論になるわけです。
何事も、とにかく論理的に考える癖がついていていろいろとアイデアが生まれます。ただ、それは自分のオリジナルだとあまり思うことがありません。ある事実を論理的に積み重ねたら誰でもこういう結論に行きつくはずだと真面目に思っています。ただ、まだこういう考え方に気づいていない方がいらっしゃるなら「こんなふうに考えてみたら景色が変わりますよ」とぜひとも伝えたいと思っていますし、この考え方を共有したいなあと思っています。これが「考える会」や「英語の学習」の基本的な考え方です。発端はたまたま橋本の小さなアイデアであっても、そこから皆さんが独創的な発展を遂げてくだされば嬉しいし、それを共有してもらえたら楽しいと思っています。また、ひとりで考えることは楽しいのですが、思考はいつも堂々巡りします。そんなときには他人との議論が助けとなります。他人と話をしている最中に新しいアイデアが思い浮かぶこともよくあることで、だから「議論は重要」と言います。橋本の妄想をお聞きいただき、そこから思ったことをお聞かせいただき、それをきっかけに橋本もまた新しいことを考え・・・これを繰り返すことが科学の方法論だと思っています。とにかく、プロダクトアウトの思考にはならないように気をつけながら、みなさんと実りある議論ができれば嬉しいです。本当は、実際の現場に立たれている先生方と直に触れ合って、どのような問題がありどのようなことが求められているのかを正確に把握してから考える「マーケットイン」の立場に立ってこういうことを考えていなかければならないのですよね。どうしても理に走ってしまうところを治したいものです。
実は、この「プロダクトアウト」の話は違う内容で書き始めたのですが(本当はそちらを書きたかったのですが)ちょっと問題が生じそうな気もするので今回の書き方になってしまいました。なにが言いたかったのか・・・わかる人にはわかるのでしょうね。また書ける時が来たら書きます。半年後かな?