うちわ
大汗をかいて電車に乗ってくる乗客が
席に着くや否やうちわで扇ぎ始める。
こういう光景を最近よく見る。
ほてった身体に大量の汗をかいて乗ってくる人が
たとえば二人掛けの左側の席に座ったとしよう。
その人が左手にうちわを持って扇ぐと
その風はその人に当たったあとに右側の人にも達する。
これが個人的に気持ち悪いのだ。
生暖かく湿った空気がその人の体臭をともなった風となって
自分の方へとそよいでくるのは耐え難いくらいに不快なのだ。
せめて逆の手で扇ぐ、できるだけ自分にだけ風が当たるくらいの強さで扇ぐ、
これくらいの気遣いはしてほしいなあと思う。
わたしも知らず知らずのうちに周囲へ迷惑をかけているのだろうからあまり強くはいわないが
でもなんだか不快なのだよな。