予備審査

研究室には阪大の大学院生がいます。

ナガトモカンタローくんもその一人で、昨日、博士学位申請の予備審査を受けました。予備審査というのは阪大だけのシステムなのかどうか知らないのですが、少なくともこちらに来て初めて出会ったものです。本審査をいきなり受けさせても、箸にも棒にもかからない内容だった場合にどうしようもないので、事前に3名以上の教員がじっくりと研究内容と結果を吟味し、本審査を受けさせて良いかどうかを決める制度のことで、専門に近い教員がしっかりと議論をしてくれるので本人にも良い時間であっただろう。

気の優しいナガトモ君は、強い自己主張など全く出来ないので、「これはこうだ!」と言うべきところを「これはこうだと思うのですが・・・良く分かりません」とか「穿った見方をすれば、これはこうだと言ってもいいかもしれませんが・・・」とか、かなり婉曲した表現でしか自分の意見を述べられません。

でも、いい結果を出しているので、言葉での表現を実験結果が補ってくれて、問題なく予備審査を通過する事が出来ました。本番は8月10日に行なわれますので、それまでにはなんとか自己主張を出来るようにメンタルトレーニングの道場にでも通ってもらいましょうか。