イモリとツメガエル

以前に原腸形成運動の違いだけでイモリとツメガエルの違いを説明できると言いました。

https://hashimochi.com/archives/1190

本当にそう思っていたのはまぎれもない事実です。

これは、裏を返せば、原腸形成運動の方向が異なること、

そしてそれに伴う最低限の違いは存在するものの、

基本的に両者は同じだろうと思っていたのです。

 

今年、イモリの遺伝子情報を数万個を手に入れ、

ツメガエルで重要だと思われている遺伝子と相同なものについて

イモリでの発現時期や場所を解析してみました(現在も進行中です)。

すると、たしかに似たような時期と場所に発現する遺伝子もあるにはありますが、

なんだか「全然違うやん」って遺伝子がものすごく多い。

 

私は、イモリとツメガエルではその発生過程が「全然違う」と言っていましたが、

それでも、基本的なところは同じだろうと信じた上で、

「全然違う」と思っていたのです。

他の皆さんがツメガエルは両生類のモデルであり、

ツメガエルの知見は他の両生類にも適応できると言っているのを受けて、

「全然違う」って主張していたわけですが、

でも、いまにして思えば「まったく同じという訳ではない」くらいの意味合いでした。

いまは、もうツメガエルのことはきっぱりを忘れて

イモリをまったく新しい生きものだと思って見て行こうと思っています。

ツメガエルの絵を想定して並べていたジグソーパズルを一度バラバラにした上で、

あらためて組んでいかなければならないのは間違いないでしょう。

 

で、このような話を「かたちの会」を開いてお聞きいただきたい、

あるいは、お聞きいただいた上で議論してみたいと思い立ちました。

ただ、どうするのが一番かしこいのか分かりません。

ご意見がございましたらぜひ頂戴いたしたくお願いいたします。