脱原発

今朝の新聞の社説に「脱原発に騙されるな」という発言があった。

ちょっと待て、電力需要が高ければ危険なものの想定値をごまかしても稼働させるのか？

何度も言うが私は脱原発でも反原発でもないが、

でも、徹底的に安全を図り、

かつその安全性の限界を周知していない限りは原発に反対である。

浜岡も、それ以外の場所も、考えうる最悪の事態を「想定」し、

それに対して可能な限りの準備をすることが必須であり、

またその準備の限界をも国民に知らしめた上での原発推進であろう。

それがなされていない状況での原発稼働が正しいとは思えない。

危険性を周知し、その確率を科学的に論拠した上で

原発の是非を問うという行為は当然のことである。

その時点で、国民の相違として原発反対であれば仕方がない。

原発を建設する目的のために、原発を稼働させる目的の為だけに

科学的には何の根拠もない想定値を設定してきた経緯はすべて間違っている。

危険性を認めず、絶対安全だからと周辺住民の避難訓練すら行なわないことが、

これまでずっとなされてきたのを忘れたのか？

いま、浜岡で福島第一と同じことが起こったら日本は壊滅するだろう。

可能性は低いかもしれないが、

危機管理とは考えうる最悪の危険性を考慮することではないのか？

景気の為に消費税導入を辞めるという議論なら分かる。

その為の国債発行も理解できる。

当然のことながら経済が滞るのはもちろん大問題ではある。

しかし、それと天秤にかけられる問題では決してない。

この社説の意図がただの政権批判なのか

それとも真面目に論じているのか分からないが、

どちらにしても私にはこの主張を理解することはできない。