思考をまとめる
この欄ではしばしば小難しいことを書いている。
それは、誰かにお読みいただくという意味合いよりも、
その時に頭の中に存在していることを忘れない為に書き残す意味が大きい。
だから、まったく洗練されていない分かりにくい文章である。
このブログを書き始めた当初はすごく不安だった。
あまり知られていないとはいえ、
それでも不特定多数の方が読むことのできる場所に
稚拙な文章を乗せることの恐怖は並大抵ではなかった。
最近では多少鈍感になることもできてきたが、
それでも専門家に見られていたら恥ずかしいという気持ちはずっと存在している。
私の専門は、専門と言い切って構わない領域は生物学のごくごく一部でしかない。
それが、思想・哲学・宗教から政治などにまでゴチャゴチャ言っている。
その専門的な勉強などしたこともなければ誰かに師事したこともない。
こんなことを考えると、穴があったら入りたいくらいに恥ずかしくなる。
ただ、ずっと以前に読んだ梅原猛の文章に背中を押してもらって書き続けることができている。
具体的な文章は覚えていない。
どの本に書かれていたのかもすぐには思い出せない。
でも、彼は次のようなことを書いていた。
哲学することは自分の頭で何かを徹底的に考えることであって
他人の哲学を輸入し解説することではない。
だから、私のような小さな者でも、
考えること、そしてその考えをまとめることはしても構わないと感じた。
過去の偉人がすでに言っていることを繰り返しているだけかもしれない。
あるいは既に否定されていることを書き連ねているだけかもしれない。
専門家が見たら一笑に付すような内容なのだろう。
だから、冷静に考えると冷や汗が流れるくらいに恐ろしいのである。